2010年1月27日水曜日

コラボレーションの真の価値は「ゆるい繋がり」から生まれる:150を限界とするダンバー数とは異なる世界観

「ダンバー数」、というものをご存じでしょうか?以前「シロクマ日報」 でも取り上げられていたこのコンセプト、

安定した社会的関係を保っている集団(構成員がお互いにどんな人物で、社会とどのような関係を持っているかを理解している)の構成人数に対する理論上の上限のことであり、その数は150である。(シロクマ日報)

というもの。

この「150」という数字はソーシャルメディアにも当てはまる、というむきの発言があるようです。

事実、Twitterがこの数字の限界を打ちやるらんとする最たるものかもしれませんが、桁違いのフォロー、フォロアーを擁していたとしても多くの場合は他人同士で「安定した社会的関係」を保っているとは言えないと思います。

でもダンバー数の理論は必ずしもソーシャルメディアには適用されないんじゃない?というエントリがあったのでご紹介。

コラボレーションの真の価値は、強いつながりからではなく、むしろ弱いつながりから生まれる。事実、Collaborationの著者Morten氏がいうように、「モートンのネットワークルール」の一つは「強いつながりではなく弱いつながりを作れ」なのです。

the real value of collaboration and of networks doesn’t come from strong relationships and networks but from weak one’s.  In fact one of Morten’s network rules is actually “build weak ties, not strong ones.”  According to Morten:

「調査の結果が示しているのは、通常では入っていけない世界に通じることができる、弱いつながりの方が強いつながりよりも有用だということ。我々の知り合いという強いつながりはというと、彼らが知っているのは似たようなことが多く、新たな仕事やアイディア、専門家や知識を得るためには最適とは言えない。弱い繋ががリの方が時間が節約できてずっと効率的である。」

"But research shows that weak ties can prove much more helpful in networking, because they form bridges to worlds we do not walk within.  Strong ties, on the other hand, tend to be worlds we already know; a good friends often knows many of the same people and things we know.  They are not the best when it comes to searching for new jobs, ideas, experts, and knowledge.  Weak ties re also good because they take less time." 

確かに。

先日の孫社長の「外脳」ではありませんが、求めるものや目指すものがリアルな人間関係とソーシャルメディアでは異なり、生み出される価値も異なってきます。

安定した社会的関係を持たない「ゆるい繋がり」が強力なコラボレーションを生む。

逆説的にも聞こえる、この事実こそがTwitterなどのソーシャルメディアに私たちが夢中になる大きな理由の一つだと思います。

だから、150なんて数字は気にすることは無いし、そもそも私たちは気にしていないのです。

Posted via email from Capote's Connected Communications - 続・広報の視点

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