2010年3月23日火曜日

8千万以上のアカウントを対象にした、Twitterアカウントにおける影響度の調査:フォロアー数は必ずしも影響力があるとは言えない

Audience Size Doesn't Prove Influence on Twitter

Twitterにおいて、フォロアー数は必ずしも影響力があるとは言えないということを証明するレポートを紹介するエントリがあったので、抄訳を以下に。

Twitterを用いた施策を行った場合、何をKPIにするかが悩みどころですが、そのためのヒントになりそうなデータです

調査対象はなんと8千万以上のアカウント!

・そのうち実際につかわれているアカウントは約550万

だったそうで、使われているアカウントをベースに詳しく調査されたわけですが、調査対象の正確な数字は以下の通り。

54,981,152 user accounts
1,963,263,821 social (follow) links
1,755,925,520 tweets

550万のうちの約8%(44万)が、プライベート設定されていたそうです。
そして驚くべきは10以上のツイートを行っているアクティブユーザーの数ですが、なんと

6,189,636 active users (約7.5%)

という結果に。

影響力はなにではかるべきか?

フォロアー数:フォロアー数が多かったのは、CNN, New York Times, Barack Obama, Shaquille O'Neal, Ashton Kutcher, Britney Spears などのアカウント。これは分かりやすいですね。

リツイート数:リツイートされるアカウントは、"コンテンツ"を生み出しているアカウントとも言えます。TwitterTips, TweetMeme, Mashable, Guy Kawasaki, New York Timesなどの名前が挙がっていました。実際Guy Kawasaki 氏は「Twitterでの全ての活動のゴールはRTされること」という発言をしています。

言及数:実際の発言内容などを含んでRTされていないが、名前が言及されているアカウント。これはセレブリティアカウントに多かったようです。

そしてもっとも重要な発見は、フォロアー、リツイート、言及のオーバーラップが少ないことでした。

それを示しているのが、このグラフです。(Indegree=フォロアー)

3カテゴリそれぞれの上位20アカウントを調べた結果、オーバーラップしていたのは、Ashton KutcherとPuff Daddyのアカウントだけだったそうです。フォロアー数だけでは影響度を測れないということがこれによって証明された形ですね。

また、もっとも影響力をもつTwitterアカウントは、一つの分野に特化するのではなく、バラエティに富んだトピックを有している、という結果になったそうです。

最後のポイントは、そのまま企業のアカウントには適用できなさそうですが、フォロアー、リツイート、言及の3つの視点から評価し、オーバーラップを生み出せているか、についてみることは重要と言えそうですね。

ご参考

Posted via email from Capote's Connected Communications - 続・広報の視点

「つぶやき」だけでチケットを完売させた男と、Twitterを連動させたAMEXのキャンペーンも「PR」?

Conan O'Brien contest



人気のコナン・オブライエンのツアーチケットをAmerican Expressがキャンペーンに活用しています。

仕組みはいたって簡単で、@americanexpress をフォローして、以下のようにツイートするだけ。

Hey @americanexpress I want to be with Coco in (insert one city). Pick me! http://bit.ly/bEUqsh #amexConan

ちなみにCocoというのはオブライエンのニックネームです。

当然のことながら、オブライエンもTwitterで告知をしています。

不安定なセレブティが目をそらすところを見たいかい?Amexがただで会わせてくれますよ:http://bit.ly/bEUqsh
(注:コナン・オブライエン氏は司会をつとめていた深夜番組「The Tonight Show」を先日降板)
Want to see an insecure celebrity avoid eye contact? Meet me courtesy of Amex: http://bit.ly/bEUqsh. 11:19 AM Mar 19th

さて、このAmexによる、Twitterアカウント獲得キャンペーンの情報をみて、筆者は先週ちょっとした話題になった、日本のホンダがmixiアプリで行っているキャンペーンを連想しました。

Hondaのミクシィアプリがトップ10入り、遂にソーシャルアプリはPRで活用できることが証明された(TechWave)
これはホンダが投入するハイブリッド型スポーツカーCR-Zのプロモーション用アプリで、利用登録を済ませ、かつニックネームに「CR-Z」という文字列を加えることで、CR-Z(1台)などが当たるキャンペーンにノミネートできるというもの。

マイミクと協力しあうことで、当選倍率が変動するという仕組みが投入されているのである。当選確率を高めたいユーザーは、ニックネームにCR-Zを挿入し、マイミクにこのアプリの利用を勧める。マイミクがアプリを利用したり、ニクネームがCR-Z化すると確率は変動する。支援ボタンを押すと相手にサイコロボーナス(ふった数が確率に加算)が付与される。このように“支援”という軸で、互いの倍率を高めていく仕組みになっている。

Amexの事例は、CR-Zのように友人との連携で確立を変動させる、というような仕組みは無いものの、いずれも「登録と懸賞」がセットになったWeb施策

CR-Zの方は自分のニックネームに車名を埋め込む、ということを通じて新しい手法で名前の認知向上にも成功しており、ソーシャルメディアの仕組みをうまく活用できていると言えます(Amexの事例もアカウントの認知向上に寄与しています)。

で、このニュース記事をよんでちょっとした議論になったのが、「これってPRなの?」ということでした。

特にPR原理主義のような思考を持ち込むつもりはありませんが、個人的にはPRという言葉の、少々残念な使われ方だと感じました。

メディアが価値を認めて掲載=(日本で言う)PR。これは自分の利益のために自分のメディアに車名を掲載。読者プレ記事とも違う。バイラルプロモと言うべき?QT @IHayato @maskinソーシャルアプリはPRで活用できることが証明された http://trunc.it/6gva8 11:14 AM Mar 19th

一方で、多くの人にとって「PR」と「アピール」は同義なのかな、と思った瞬間でもありました。

でもまぁ、テクノロジーによって、一昔前なら「応募はがきに商品名の一部を書いて投函」という行為が、Webで公開され、広がりやすくなったということ自体は、使い方を間違わなければとても良いことだと思います

あ、もしかしたらテクノロジーをベースにした「ネットPR」という言葉が使われていたらあまり違和感を感じなかったのかも
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