2011年3月8日火曜日

Facebookは企業のWebとの置き換えを狙っている?:Facebook幹部の発言

 

A day might be coming when the power of Facebook means that major companies no longer bother with their own Web sites.

  

「Facebookによって、企業が自社のWebサイトに手間暇かける必要がなくなってきているかもしれない。」

これは、イギリスのFacebookでCommercial Directorを務めるStephen Haines氏が先週Technology for Marketing and Advertising というイベントで語った言葉。

以前からこうした議論は周辺でなされていましたが、実際にFacebookの幹部クラスの口から語られた記事を見るのは筆者は初めてでした。 

この見方を証明するために示されたのが、Facebookユーザーが企業のLikeボタンをどのくらいクリックしているか、というデータ。

例えば、

スターバックス:180万の月間サイト訪問者に対して2110万のLike
コカコーラ:27万の月間サイト訪問者に対して2050万のLike
オレオ:29万の月間サイト訪問者に対して1010万のLike
ドクターペッパー:32万5千の月間サイト訪問者に対して410万のLike

確かにこうして数字だけ比較してみると、圧倒的な開きがありますね。

また、先日参加した「ソーシャルメディアサミット2011」では、コカコーラアメリカのサイトは2010年7月のサイト訪問者数が前年比40%減少というデータが示されていました。

実際にこうしたデータをみると、ホームページは要らなくなるとまではいかなくとも、リソースをかける価値が減少すると言ってもよさそうに思えてきます。一方、Facebookでの活動をマーケティング全体の中でどのように位置づけ、そこで何を達成するのかの設計は必用ですね。

商品のサンプリングやPlacesを活用した実店舗への誘導Facebook内でのコマース、調査やゲームなどのアプリ等々、Facebookでは本当に様々なことができ、人々に立ち寄ってもらうにはとても良いロケーションです。

でも始めるに当たってはこういうことに注意しようね、という箇条書きが記事の最後に紹介されていました。

1. Facebookページの運営を続けるコミットメント:継続的に更新し、(潜在)顧客に刺激を与え続けられなければ意味はありません。
2. 批判への準備:批判は無視することもできますが、最もやってはいけないこと。いずれ発生することなので、備えが必用です。批判していた人をファンに変えてしまうような対応が理想的です。
3. 顧客と関わりを深めることと、煩わせることとの見極め:ある企業のFacebookページは20万以上Likeされたが、1日に7回ものメッセージを送ったため、ファンの基盤が弱まってしまった。

国内でもFacebookを始めないと、という企業の動きが見られます。こうしたことはどれも当たり前のことですが、事前に社内で認識を同じくしておきたいところですね。

筆者個人としては、以前のエントリにも書きましたが結局こういうことだと思っています。

Facebook上のブランドのファンページは、トリプルメディア(Paid, Owned, Earned)の分類で言うと、間借りしている状態のOwned Mediaです。Facebook側の運用方針の変更(例えば有料化や従量制による税など)があれば従わざるを得ず、100%コントロールできるOwnedメディアではありません。

そのリスクを理解したうえで、StarbucksやWalgreensのようにWebサイトとFacebookに担わせる役割を明確にして双方を活用していくことは、今後のサイト/コンテンツ戦略を考える上で重要なポイントと言えそうですね。

Posted via email from the Public Returns - 続・広報の視点

2011年3月3日木曜日

ソーシャルメディアに対する評価はポジションによって異なるべき:小さな勝利の積み重ねが全体に貢献するという考え方




ソーシャルメディアの話をする際について回るのがROIをどう考えるんだ、という話。

ただそのROI、立場によって見方も変わり、求められる情報も変わるのが当然。

フォレスターリサーチが最近発表したレポートに、そのことが記述されているようで、その一部が公開されていました。上の画像はどんな指標が誰に必要かを示したものです。

例えばソーシャルメディア担当の場合、

視点:デジタル
指標:ソーシャルな機会(ファンやフレンドの数、メンバーや訪問者数など)とソーシャルの健康度(投稿やコメント、感情など)
頻度:1時間ごとないしは一日ごと
ツール:傾聴プラットフォームやWeb解析ベンダー
マーケティング担当の場合、

視点:ブランド
指標:ブランディング(認知や購入意向など)と製品の試用(見込み客づくり、サンプリングなど)
頻度:キャンペーンごと
ツール:調査

取締役の場合

視点:財務
指標:売上(コンバージョン、顧客生涯価値など)
頻度:四半期または年に1度
ツール:CRMツールや調査など

とされています。



このチャートを紹介しているフォレスターのブログの説明もともても素晴らしいものでした。

なぜこの順にしたかというと、左から右に行くにしたがい、会社の重要ポストになり、またレポートの頻度も下がるためです。

ただ、もっと重要な理由は、それぞれのグループの成功には前のグループの成功が必要だからです。

コミュニティマネージャーのデジタルな指標は、ソーシャルメディアマーケティングの成功を示すものではありません。が、その指標は担当者のパフォーマンスを示すものであり、そこでの小さな勝利の積み重ねはマーケティングチームが成功するための土台となります

同じようにブランドや試供というマーケティングによるソーシャルメディアの指標はソーシャルメディアにおけるビジネスの成功を示すものではありませんが、マーケターがソーシャルメディアを有効活用できていることを示しており、企業としてソーシャルメディアから必要とする価値をそれなしに得ることはできません。

最後に、取締役が見る売上やその他の財務指標はそれ以前の過程での成功の上に立っています。

そう、だからTwitterで売り上げがこれだけ上がった!とかFacebookでものが売れた!なんて短絡的な指標ではなく(ソーシャルコマースは別だと思いますが)、全体の中でで果たしている役割や貢献についてKPIをたてて、一つ一つ見ていくことが重要なのだと思います。
 
蛇足になるかもしれませんが、話を分かりやすくするために、あえてスポーツを例にしてみるとこんな感じだと思います。

・ソーシャルメディアは「基礎体力/技術」
・マーケティングは「試合」
・取締役が見るのは「年間成績」

基礎となる体力や技術を養うためのKPI、試合におけるKPI、それぞれ性質が異なると思いますが、相互に強く関連しあっています。

また、スポンサー獲得や賞金などにかかわる財務指標が年間成績、と考えるとマーケティング全体として、ソーシャルメディアを含めてどれだけ勝利に貢献できたか、という評価になると思います。
 
こんな考え方、いかがでしょうか?
 

2011年3月1日火曜日

Facebookでも同じ:約半数がマーケティングメッセージを拒否している、という調査データ



インタラクティブマーケティングのソリューションを提供するExactTarget社とビジネス向けにTwitterクライアントを提供するCoTweet社による、メールやソーシャルメディアマーケティングに関する共同調査が公開されていました。

The Social Break-upと題されたその調査(N=1561)によると、

47%が、多くのメールを受信し、減らす必要があったのでeメールの購読をやめた。 
43%が、マーケティングメッセージが増えすぎて減らす必要があったので企業のFacebookページを"unlike"した。 
41%が、マーケティング投稿が増えすぎたので減らす必要があったのでTwitterの企業アカウントのフォローをやめた。

と約半数が企業からのメール、Facebook、Twitter経由でのマーケティングによるプッシュを拒んでいることが分かります。 

さらに、Facebookに関しては、

51%の消費者が、企業からメッセージを受け取るのはそのブランドを"like"した後にして欲しいと思っている。
40%の消費者が、企業のFacebookページを"like"した後でもメッセージを送ってほしいと思っていない。
との回答をしているとのこと。

自分にとって必要のないマーケティングメッセージは本当にゴミ、ということでマーケターにとっては耳の痛い話。

セールや割引のようなプロモーションであったとしても、

24歳以下の消費者の40%がプロモーションを望んでいない(逆に35歳以上は55%が期待している)。
年齢に関係なくプロモーションを望むのは男性の44%、女性の55%。
と、決して万能では無いようです。

そんなところにもFacebookの新広告Sposored Storyを出す必要性があったのかもしれません。

先日のエントリでもご紹介した、Engegamentにおいて重要な構成要素であるValuedやEfficiencyを向上させるコンテンツをどうやって展開していくかについても考えておく必要がありそうですね。











2011年2月23日水曜日

Facebookフレンド、増えれば増えるほどストレスが増す、という調査データ



via flickr by cl0r
Facebookの繋がりは、実際に知っている人とのリアルなネットワーク。

それゆえ発生してくるのが「人間関係」。

スコットランドのEdinburgh Napier University のKathy Charles教授が行った調査(N=175)によると、Facebookの友人が増えるほど、ストレスが増す、とのこと。

まずは調査結果のデータ。

12%が、Facebookによって不安になることがある、と回答。彼らの平均友人数は117名。一方不安を感じないと回答した88%の平均友人数は75人。
63%が友人申請にすぐに回答しない。
32%が友人申請の拒否に罪悪感を感じる。
10%が友人申請を受け取るのが嫌だと回答。

有効回答数が多くない調査ではありますが、有名な150というダンバー数を超えてしまうと、把握できない不安や、どう見られているか、などの不安が増すものなのでしょうか。

Kathy Charles博士の調査結果に対するコメントもとても印象的です。

最も多くの繋がりをもち、最もFacebookに時間を費やしている人が最もストレスの大きな人だった。

一方で多くの回答者が、重要なソーシャルな情報や、繋がりへの気遣いもあって退会するのは不安だと言っていた。

フォーカスグループ等から分かったことは、ストレスや不安の根底にあるのは、疎外感、周りを楽しませないと、というプレッシャー、パラノイア、他人の生活に対する妬み、などです


今、日本の携帯SNSで飛ぶ鳥落とす勢いの、ソーシャルゲームという課金ビジネスも、player vs playerという自慢や羨望という感情がきっかっけで課金に弾みがつく仕組みですが、そこには病的な不安やストレスが見え隠れします。

ではそんなFacebookとの付き合い、どうすればいいのか?

回答者の多くが言っていたのは、Facebookの一番いいところは、"keeping in touch(連絡を保つ)"こと

流行りそうだからといって無理して使わず、そのぐらい軽〜く考えるのがいいんでしょうね。












2011年2月22日火曜日

PRをソーシャルメディアフレンドリーにする10の方法:記者の取材対象としても重要度が高まるソーシャルメディア



PRをソーシャルメディアフレンドリーにする10の方法:記者の取材対象としても重要度が高まるソーシャルメディア

オンラインニュースルームのソリューションを提供しているTEKGROUP International社が現役の記者を対象に行った、ソーシャルメディアに関する調査結果(N=1500)と、それに基づく「PR x ソーシャル」の提案が公開されていたので、ご紹介。

・77%以上の記者がオンラインのニュースルームから企業のソーシャルネットワークにアクセスできることが重要と考えている
・45%の記者が取材をするときに企業ブログを参照する
・25%の記者が企業のFacebookページを訪問する(昨年より10%上昇)
・40%がTwitter経由でのニュースの受信に肯定的
・99%の記者が企業がオンラインニュースルームを持つことを期待している
・95%が画像、企業説明、製品情報がオンラインニュースルームにあることを希望している

記者が取材をするときに、オンラインのプレスルームを使用し、ソーシャルメディアの利用も高まってきていることが伺えます。

では、こうした状況も踏まえ、PRとソーシャルメディアをどう繋いで行けばいいのでしょうか?10のアイディアが提示されていました。

1. プレスリリースやブログ投稿、ツイートをSEOフレンドリーに
Webサイトのように、プレスリリースやすべてのソーシャルコンテンツはキーワードやリンクで最適化されるべき。

2. レポーターのように考え、書く
コンテンツが報道のスタイルで発信されると最も効果が出ます。枝葉は書かずオーディエンスが最も関心を持つ情報のみを伝えましょう。

3. SEOのプロのように検索し、最適化する
キーワード検索は、PR、ソーシャルメディアの両方で文章を書くときに必要。PPC(pay per click)のキャンペーンで比較して、パフォーマンスのよかったものを使用するのが最も効率的です。

4. 社交家のように交流する
ニュースを撹拌するだけではやるべきことの半分しか達成していません。交流し、関係を深め、参加することをお忘れなく。自社以外の情報のRTやLike、記者への@リプライなどを通じて、自分にとって利益にならない場合でも会話に参加しましょう。

5. トレンドの話題を先取りして / リアルタイムで乗る
予想可能な休暇や、そうではない著名人のスキャンダルなど、いずれに対してもニュースとの関連性を見つけ出し、自分なりのアングルを創り出しましょう。たとえば、最高のソーシャルバレンタインデー ギフト、等。

6. 日刊の新聞発行
TwitterやFacebookの情報をPaper.liを使ってまとめることにより、Thought Leaderや情報源としての地位を高めることができます。例えば、The Fshion Dailyのように。

7. ソーシャルPR向けのニュースルーム
ニュースルームをソーシャルメディア向けに作り変える必要があります。もしオンラインのニュースルームを持っていないなら、それを優先すべきです。ニュースルームがある場合、それがどれだけソーシャルメディアフレンドリーかを確認してください。PitchEgineのようなソリューションも便利です(使用例)。

8. インパクトの強い「絵」とマイクロブログの活用 
百聞は一見に如かず。例えばNew York Fashion Weekでは、Tumblrを活用して、ランウェイの模様を伝えています。Tumblrは画像、動画、リンク、テキスト投稿などを使ってPRのメッセージを伝えるのに適しており、FacebookやTwitterとも連動させることが可能です。ストーリーに合った強力なビジュアル、例えばインフォグラフィックスや動画をアテンションの獲得に活用しましょう。

9. Facebookページをニュースルームとして活用
Facebookページを自社のWebサイトの用に使い、自社のニュースを投稿するのはマーケティングの今のトレンド。時には第三者の情報を加えることで、常に"me, me, me"とならずに済みます。

10. 参照リンクの作成と計測
ソーシャルネットワークや企業ブログは、Bit.lyやGoogle Analyticsを用いることで参照リンクとして計測が可能です。キャンペーンの開始前に、ベンチマークを設定し、参照リンクのトラフィックの向上を計測しましょう。PR代理店は、クライアントへのレポートにこれを含めることが可能です。









プレスリリースを書くとき、ついつい忘れてしまいがちなのが、SEOを意識した文章作成。

あと、最近日本語に対応したPaper.liの使い方はなかなか面白いですね。

企業の公式アカウントの場合、自社のアカウントを相互フォローしあうのみで、フォロー返しをしないことも多い。この場合、一つのアカウントがPaper.liで新聞を発行することで、その他のグループのアカウントの情報も含めた企業全体の情報発信のサマリを出せることになります。要するに、横断的に情報を見てもらえる=コーポレートPRとしての機能も持たせることになります。

コストをかけずに改善できるtipsは、すぐにでも取り入れていきたいものですね。



ご参考









2011年2月15日火曜日

結果発表:バービーとケン、バレンタインデーに交際再開!

高級ブランドだからこそできる、スペシャルな感謝:PorcheのFanページ100万人達成記念キャンペーン


いわゆる「高級ブランド」にとってソーシャルメディアでのマーケティング活動は、人間味を見せることや、顧客との距離を縮め(過ぎ)ることが、ブランディングの問題から、ちょっと難しいのが実像。

「ちょっとお高くとまっている感」が、そもそもブランディングだったりするので、よく言われるソーシャルメディアを通じて顧客との関係を深めよう、というのとはちょっと話が違います。

でも自社のソーシャルメディア活動に賛同し、Fanになってくれている人には感謝の気持ちを伝えたいもの。

それもハイブランドらしく、スペシャルな形で。

先週、PorcheのFacebookのFanページが100万人達成記念として示した感謝の仕方が、とても素敵なものだったのでご紹介。

キャンペーンのスペシャルサイトを訪問していただくと、下のような画像になります。

さらにこれを拡大すると、、、

もうおわかりですね。Fan一人一人の名前が、Porsche 911 GT3のボディに記されています。

Fanにとっては自分の大好きなPorcheの車体に自分の名前が載るということがうれしいでしょうし、ブランド側にとっても自社のハイブランド製品を通じて、クリエイティブに感謝の意を伝えられている、という好事例だと思います。

Fanページしかり、Twitterの公式アカウントしかりですが、企業だけが作り上げるものではなく、賛同するファンやフォロアー一人一人の参加があってこその結果。

そのことがしっかりと伝わってきます。












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