2010年4月6日火曜日

代理店がソーシャルメディアマーケティングの業務を勝ち取る方法:自らが事例になること



「ネット選挙運動」解禁への動きも含め、ソーシャルメディアを中心とする、デジタルでインタラクティブな取り組みへの注目は日々高っています。

そうした中、事業会社側は代理店のインタラクティブな施策の実行力についてどう考えているのでしょうか?

Frrester Researchがインタラクティブマーケティングを行う担当者に調査したデータによると、

従来型の代理店はインタラクティブマーケティングの企画・実施ができる

強く賛成:8%
賛成:16%
どちらともいえない:30%
反対:27%
強く反対:19%

 と、どちらともいえない、そう思わない、という意見が多勢を占めています。

これに対して、インタラクティブマーケティング専業の企業についてはどうか。



 
インタラクティブ型の代理店は自社ブランドのリードができる状態にある

強く賛成:6%
賛成:16%
どちらともいえない:45%
反対:25%
強く反対:8%

割合に差はあるものの、 インタラクティブ型の代理店も伝統的な代理店と似たような評価のようです。

これは筆者自身も経験的に知っていることですが、いわゆる「クチコミマーケティングができます」というような(インタラクティブ型)代理店の強みが、「自社のプラットフォーム」など特定分野に限られることが多いことと関係しているようです。

多くのエージェンシーがこの分野の専門家であると言うことを主張している一方、多くの場合彼らは特定分野における専門家なのです。だから、マーケターは消費者とのダイレクトな会話を生み出すソーシャル戦略を自ら持つ必要があり、代理店は戦略立案、インフルエンサーの特定、コミュニティやインフラ作り、分析を手助けする役回りをするのが現実的です。

While many agencies claim they are experts in the space, in most cases they are experts in their specialty area. The reality is marketers should own their social media strategy since it is about creating direct conversations with consumers, with agencies playing a supporting role helping develop strategy, identify influentials, build out communities and infrastructure and help with analytics. (forrester.com)


では、事業者側が発注先を選定する際の基準はどうなっているのでしょうか。

anderson analytics

ソーシャルメディア活動の発注先を選ぶとしたら何を重視しますか?


過去実績:94%
推薦:91%
RFP(Requirements for presentation)への回答の質:82%
コスト:80%
その会社のWebサイトの質:79%
ターゲット市場における影響力: 78%
ソーシャルメディアにおけるネットワーク力:72%
ブログの内容や質:61%
プレゼン内容:55%
ブログの読者数:39%
ソーシャルメディアにおける認定:32%
Twitterのフォロアー数:21% 

太字にしている項目に注目してみると、重要な事が見えてきます。それは、

「勝負はプレゼンをする前にすでについている」

ということです。なぜなら、ソーシャルメディアでの活動をする際に最も重要なことのひとつは、

「ソーシャルメディア・ネイティブ」かどうかだからです。

それを示すには日々の活動が必要であり、ソーシャルメディアに対して十分に土地感がある、と言える状態にまでしておく必要があると思います。

別の言い方をすると、代理店自体がソーシャルメディア活動の(成功)事例となることが最短の近道と言えます。

それを国内で分かりやすく実践しているのが、ループス・コミュニケーションズだと思います。詳細は代表の斉藤氏のブログ「ループスのB2Bフリーミアム・モデル 〜 自社ソーシャルメディア活用とその効果を公開します」に譲りますが、

広告の代替として,私自身が自ら最新ソーシャルメディア情報を発信することにしました。それがこのブログ,in the looopです。アーリーアダプターの方々が,自ら探し出して,足を運んでくれるブログとすることが唯一の目標でした。(blogs.itmedia.co.jp

Blog_2


実際ブログの訪問者の増加とともに業務の問合せも増えているということ。筆者自身、斉藤氏のブログやTwitterを読み、直接申し込んでご挨拶に伺ったクチです。

斉藤氏はこの活動をいまのBuzzワードでもある「フリーミアム・モデル」と称していますが、伝統的なPRパーソンである筆者にとっては、これはThought leadership活動であると言えます。

Thought leadership活動というのは、その業界における知見を提供し、情報源となることで信頼を獲得し、影響力を強めていく活動です。PRの世界ではその成果はインタビューや取材、講演会の依頼の獲得であり、結果としてのメディア露出などとなります。

ループス・コミュニケーションズでは現在、全社員がソーシャルメディア内で実名での発言を開始しています。これなどまさに、企業が社員の顔の見える化をソーシャルメディアで行う際の指標となる実験とであり、事業会社が発注先を選ぶ際に最も重視する「過去実績」を自ら作っているといえます

筆者のように同社の戦略に影響を受けている方は少なくは無いでしょう。
ご参考






























iPadもミキサーでブレンドしてしまいました、、、

筆者の考え方が甘かったようです。

Will It Blend?のおじさんも、さすがにiPadは大きすぎてできないだろうなw

という発言をしていたのですが、やっぱりやっちゃっていました、このおじさん。

しかもかなり強引なやり方で。

以前、iPhoneをブレンドしたときの動画をiPadで見せるオープニングなどの演出もなかなかのものですね。

Posted via email from Capote's Connected Communications - 続・広報の視点

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