ただ「成功事例」のまねをするのは良くないよ、ということを確認できる失敗(と言えるでしょう)事例が紹介されていました。
Old Spiceの二匹目のドジョウを狙ったCiscoが、自社のルーターのプロモーションを行うために、実施したバイラル動画キャンペーン、その名も"Cisco SPice"。
そのキャンペーンの主人公となったのが、経理のテッド。Old Spiceのキャンペーンで最初のシーディングの際に、The Old Spice Manへの質問を受け付けたように、
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というスキームで実施を試みた模様。
実施部分のみ見ると、Old Spiceのキャンペーンに似ていなくもないですが、バイラルにヒットさせるには色々と足りなかったことが分かります。ここではエントリに書かれの分析と筆者の意見を交えながらその理由を列挙してみたいと思います。
1. ステージが準備されていなかった
Old Spiceのバイラル動画キャンペーンの場合、すでに数ヵ月前から、テレビCMやYou Tube上で有名になっていた。シスコの経理のテッドはそうではなかった。これは筆者が先日のエントリに書いた成功理由「インパクトのある、すでに人気のある人物の採用」の真逆であったと言えます。
2. 誘導先がなかった
上の理由と関連しますが、Old Spiceの場合、テレビCMで有名になった「その男」が登場することで、演じるキャラクター性や会話のトーンが程度定義され、必然的に商品のテレビCMを連想することに繋がる設計になっていたと思います。では、ルーターのバイラル動画キャンペーンに登場する「経理のテッド」は視聴者をどこに導こうとしていたのでしょうか?
3. Twitterキャンペーンが最適化されていなかった
これは致命的なミスといえそうですが、Old Spiceのキャンペーンでは、専用のアカウント@OldSpice が情報発信の起点となって使われていましたが、Ciscoの場合は動画の情報を発する専用アカウントがなかった模様。@CiscoSpice というアカウントが確保されていたようですが、プライベート設定の状態。
4. まねしきれていなかった
動画を見くらべていただけば分かりますが、バスタブにタオルを巻いて立ち、質問に答えていく、というスタイル以外は、コンテンツとして別物といってもいいでしょう。
このCiscoのキャンペーン、結果として作られた動画は検索で確認する限りでは全部で10強程度。その視聴数も数百から数千、合計してもざっと2万程度と何ともさみしい。
事例から成功の要因を学ぶことは重要ですが、中途半端にまねするだけではダメ、ということですね。
Posted via email from Capote's Connected Communications - 続・広報の視点
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