2012年3月26日月曜日

Facebook利用規約の改定について:「プライバシーポリシー」は、「データの使用に関するポリシー」へ




あまり日本では話題になっていないようですが、3月16日にFacebookがこのような投稿をしています。


このPDFを見ると、変更箇所がよくわかりますが、この変化で一番問題視されているのが、

「プライバシーポリシー」を「データの使用に関するポリシー」に変更するなど

の箇所。

データの使用に関するポリシーについては、これが何を意味しているというと、





例えば、ユーザーのデータは、その友人が使っているアプリに使用される(via  news.cnet.com)

というFacebookアプリによくある仕様のことのようです(これが嫌な場合は、「プライバシー設定>アプリとウェブサイト」から変更をすればいいわけですが)。

さて、この変更を行うに際して、ユーザーに利用規約の変更についてコメント募集がされていました。リンク先を見ると分かりますが、ほとんどが"disagree"です。特にドイツ語のページには36000以上のコメントが寄せられており、こちらも大半が"Ich lehne die Änderungen ab.(= I reject the changes)"という状況です。(ご参考:フェイスブック、プライバシーと個人データ所有権をめぐりドイツで敗訴

実際に変更となった場合にはそれなりに反響がありそうなこの変更ですが、Facebookにとっては、

用語の統一をしただけ(via  news.cnet.com)
というコメントだったそうで、https://www.facebook.com/about/privacy/ を見ると分かりますが、確かに昨年9月23日時点で「データ使用に関するポリシー」変わっていることが分かります(URLは"/privacy"ですが)。




2012年3月19日月曜日

Facebookページのタイムライン化をクリエイティブに生かすFantaの試み:タイムラインをタイムマシン化する遊び




via wazoo.jp

先週日本でも開催された、Facebookによる企業のマーケティング担当者向けカンファレンス「fMC Tokyo」。アメリカで行われた「fMC」同様、Facebookページのタイムライン化と有料広告のReach Generatorについての説明がなされました。

今回の変更によって、スタートページを使ってLike gatingができなくなるなど、Facebookページのタイムライン化で運用方針を色々と見直さざるを得ない企業も多いと思いますが、そのFacebookページのタイムライン化をクリエイティブな視点で活用しているブランドもあります。

タイムライン化に対応したFacebookページというと、まとめ記事が多数あるように、カバー画像のデザインに注目が行きがちですが、カラムの右側にある年表機能「マイルストン」も活用できるポイント。ブランドの歴史を記載することができるわけですが、年表に単に情報を入力するだけではない使い方ができます。

例えばこれは1955年のFanta誕生をタイムライン上で表現したもの。

こんな使い方もあるんですね〜、と感心してしまいました。

さて、FantaのFacebookページではこれだけではなく、行方不明になったFantaのキャラクター4名を探し出し現在に連れ戻そう、というタイムラインを活用したイベントが開催されています

最初に居場所がわかったのはGiliというキャラクターで、1955年に迷い込んでいました。1955年に行き、その画像が1955回Likeされると、現在に戻ってこれる、という仕組み。

これが、



こうした取り組みは、企業の歴史的な情報と連動させると、楽しみながら学んでもらえる企業PRにもなりそうです。

あと、タイムラインを活用方法は過去だけではないかもしれません。

これはDisneyland ParisのFacebookページに投稿された画像ですが、ミッキーが見つめてるその先は未来です。これ自体にはに何の仕掛けも無いのかもしれませんが、Facebookページのタイムラインを最大活用する、という意味では未来の展開も見据えてコンテンツを投稿していく、という視点があってもよさそうですね。











2012年3月12日月曜日

Facebookのソーシャルアド、通常のものに比べて広告想起が55%高い、という調査データ:Facebookページのクチコミ度は平均2%弱




先日、Facebookページの仕様変更とともに発表されたFacebookの新広告"Reach Generator"。今後Facebookはマーケティングプラットフォームとしての存在感を強めていくことになると思いますが、そのFacebookの広告で特徴的なのは、なんと言ってもSponsored Storyに代表される、ソーシャルアド。

「???さんが「いいね!」と言っています。」

という友人の行動が同時に広告バナーに示される、このタイプの広告は通常の広告と比較してどれほど効果が高いのか、についてのニールセンの調査が公開されていました。

調査は半年間、79のFacebook上のキャンペーンからデータを得ており、それによると、

ソーシャル広告(Sponsored Story)は、ソーシャルでない広告に比べて55%高い広告想起を生みだした。 

ということでした。

実は同様の調査が、Sponsored Story提供以前の2010年4月にもあったようですが、その時点での広告想起における差は60%だったので効果自体はあまり変わっていないようです。


※ いいね!やシェア、コメント数/リーチ数。Facebookインサイトで確認可能。




ご参考:










2012年3月5日月曜日

Facebookの新広告Reach Generator:ページの仕様変更とセットでマーケティングプラットフォーム化を進めるFacebook




先週、Facebookページの完全リニューアルが行われました。これにより、アメリカ時間の3/31にはすべてのFacebookページがタイムライン形式に切り替えられることになります。Facebookページの運用者にとっては、いわゆるLike gatingができなくなるなど、いくつかの方針変更を迫られることになります。

さて、Facebook Marketing Conferenceで発表されたことで、Facebookページのリニューアルと同じく大きなインパクトがあったものが、新広告商品の"Reach Generator"です。

上の図にあるように、"Reach Generator"を使うとFacebookページの投稿が、これまでのsponsored storyに当たるページ右側の広告枠に出せるだけでなく、モバイルやタブレットを含むニュースフィード上やログアウトページにも露出ができるようになります(ログアウトページの広告は4月以降利用可能)。

また、Reach Generatorを使うと、多くのひとにリーチする可能性が最も高い投稿の選択を自動的にサポートしてくれる、というおまけ付き。

Reach Generatorの有料配信システムを使ったBen & Jerry'sは、98%のファンにリーチし3倍のROIを生み、他のページでも75%のファンにリーチした。

とのことで、Likeで繋がったファンに対して、コンテンツを発見してもらえる機会提供を確立を飛躍的に高めてくれそうです。

これが必要な理由は

Facebook書き込みは友達の16%にしか届いていない。ちなみに16%はユーザーだけの数字ではない。ビジネスページの平均リーチ率も同じjp.techcrunch.com

という問題を解決する必要があるため。

今回のFacebookページリニューアル、ページデザインが変わるのは良いのですが結局見られるのはページではなく、自分のフィードに届くコンテンツ(しかもハイライト側)がほとんどであることを考えると、マーケターにとってはLike gatingができなくなる今回の仕様変更は、得るものと失うものが等価ではないという意見もありそうですね。

さらに、ファンへのリーチ不足は有料広告で補ってねというReach Generatorのセットによって、Facebookはマーケティングプラットフォームとしての体制を複合的に強化したことになります。

Facebook曰く

ソーシャルメディアは顧客と企業との関係を、薬局のカウンターに立っている店員があなたの名前を知っていた「古き良き日」のものに戻す(via thenextweb.com

という考えをカンファレンスで提示したようですが、文字通りそれを行うには企業側でそれなりの体制が無いことには無理でしょうし、それこそ人件費を含めた費用対効果としては確実に赤字になるでしょう。

Facebookがマーケティングプラットフォームとしての変貌を遂げていく一方、企業にとっては自社コンテンツの埋没を避けるために運用コストをさらに掛けねばという流れになると思いますが、そうなるとさらなるROIの証明が求められます。

なんだかFacebookに上手くやられてしまっている感もありますが、Facebookが無料で活用できるプラットフォームであることに変わりはなく、そこを使わせてもらっている企業としては、要所要所で効率的にコストを投じていくのがいいのでしょうね。



















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