2012年10月10日水曜日

Facebook、広告はテレビのようにクリックよりリーチが重要:Facebook広告のほとんどは将来リターゲティングに?




Facebookは、リターゲティング広告を本格的に始めるようです。

最近立て続けに発表しているFacebookの広告関連のニュースの中でも、注目していた2つがちょうどまとめて翻訳されていました。


リターゲティング広告に使用するツールは、「Facebook Exchange (FBX)」と呼ばれるもので、9月13日に米国で正式リリースされました。

Facebook ExchangeはFacebookユーザーが外部のWebサイトを訪問した際にcookieを設定し、そのユーザーのネットでの行動履歴に基づく広告をFacebook上に表示するというものだが、外部サイトにFacebookアカウントのデータを渡すわけではなく、また、ユーザーはいつでも特定の広告主からの広告をオプトアウトできるという。

もうひとつの注目記事は、Datalogixとの提携。

このツールは、Facebook上に表示したブランド広告とそのブランドの商品の実際の購入の関係を分析するものだ。このツールで実際の50件の広告キャンペーンについて調査したところ、Facebook広告から生成された購買行動の99%は、Facebook広告を見たがクリックをしなかったユーザーによるものだったという。
Facebookは、こうしたコンセプトはテレビCMの世界ではなじみ深いものだが、オンライン広告ではこれまで証明できなかったことだと説明。今回の調査から、オンライン広告は広告主に平均で70%高いROI(投資収益率)をもたらすとFacebookはみている。

アトリビューションの確認もこの提携によって可能になるそうです。

で、この発表をした時のFacebookのメジャーメントとインサイツのトップ、Brad Smallwood氏の発言が非常に印象的だったわけです。

テレビのように、彼/彼女らは(Facebook上で)メッセージを消費し、彼女/彼らが店舗に行くと、あなたの製品を購入する可能性が高まります。これは(上記の調査結果が示すように)クリックの最適化が正しいわけではないことを証明しています。テレビと同じように、リーチが重要な後押しとなるのです。

また、FBXへの参画を呼び掛けられている、広告の再販を行うTriggit社のCEOによると、

これから18ヶ月後にはFacebookの広告在庫のほとんどはリターゲティング経由で購入され、その割合は何倍にもなるだろう。


株主対策とはいえ、ユーザーのLikeやコメント、プロフィール情報、そしてユーザー同士の繋がりなど、Facebookがこれまで構築してきた、膨大な情報を必要としないリターゲティング広告が、リーチを売りにして主要なものになるのだとしたら、なんかちょっと残念だと思うのは私だけではないのではいでしょうか。

Facebook広告のイノベーションは今後も続くであろうと信じつつ、以下、「フェイスブック 若き天才の野望」から有名な一節の引用を。

フェイスブックのここ数年来の注目語が「ダサい奴になるな(Don't be lame」だ、コックスによるとその意味は、もっと金を儲けるためだけや、みんながやれと言うからというだけの理由で何かをするな、ということだという。これはグーグルの「邪悪になるな(Don't be evil)」と対照をなすフェイスブックのモットーだ。

ご参考:















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