2011年2月23日水曜日

Facebookフレンド、増えれば増えるほどストレスが増す、という調査データ



via flickr by cl0r
Facebookの繋がりは、実際に知っている人とのリアルなネットワーク。

それゆえ発生してくるのが「人間関係」。

スコットランドのEdinburgh Napier University のKathy Charles教授が行った調査(N=175)によると、Facebookの友人が増えるほど、ストレスが増す、とのこと。

まずは調査結果のデータ。

12%が、Facebookによって不安になることがある、と回答。彼らの平均友人数は117名。一方不安を感じないと回答した88%の平均友人数は75人。
63%が友人申請にすぐに回答しない。
32%が友人申請の拒否に罪悪感を感じる。
10%が友人申請を受け取るのが嫌だと回答。

有効回答数が多くない調査ではありますが、有名な150というダンバー数を超えてしまうと、把握できない不安や、どう見られているか、などの不安が増すものなのでしょうか。

Kathy Charles博士の調査結果に対するコメントもとても印象的です。

最も多くの繋がりをもち、最もFacebookに時間を費やしている人が最もストレスの大きな人だった。

一方で多くの回答者が、重要なソーシャルな情報や、繋がりへの気遣いもあって退会するのは不安だと言っていた。

フォーカスグループ等から分かったことは、ストレスや不安の根底にあるのは、疎外感、周りを楽しませないと、というプレッシャー、パラノイア、他人の生活に対する妬み、などです


今、日本の携帯SNSで飛ぶ鳥落とす勢いの、ソーシャルゲームという課金ビジネスも、player vs playerという自慢や羨望という感情がきっかっけで課金に弾みがつく仕組みですが、そこには病的な不安やストレスが見え隠れします。

ではそんなFacebookとの付き合い、どうすればいいのか?

回答者の多くが言っていたのは、Facebookの一番いいところは、"keeping in touch(連絡を保つ)"こと

流行りそうだからといって無理して使わず、そのぐらい軽〜く考えるのがいいんでしょうね。












2011年2月22日火曜日

PRをソーシャルメディアフレンドリーにする10の方法:記者の取材対象としても重要度が高まるソーシャルメディア



PRをソーシャルメディアフレンドリーにする10の方法:記者の取材対象としても重要度が高まるソーシャルメディア

オンラインニュースルームのソリューションを提供しているTEKGROUP International社が現役の記者を対象に行った、ソーシャルメディアに関する調査結果(N=1500)と、それに基づく「PR x ソーシャル」の提案が公開されていたので、ご紹介。

・77%以上の記者がオンラインのニュースルームから企業のソーシャルネットワークにアクセスできることが重要と考えている
・45%の記者が取材をするときに企業ブログを参照する
・25%の記者が企業のFacebookページを訪問する(昨年より10%上昇)
・40%がTwitter経由でのニュースの受信に肯定的
・99%の記者が企業がオンラインニュースルームを持つことを期待している
・95%が画像、企業説明、製品情報がオンラインニュースルームにあることを希望している

記者が取材をするときに、オンラインのプレスルームを使用し、ソーシャルメディアの利用も高まってきていることが伺えます。

では、こうした状況も踏まえ、PRとソーシャルメディアをどう繋いで行けばいいのでしょうか?10のアイディアが提示されていました。

1. プレスリリースやブログ投稿、ツイートをSEOフレンドリーに
Webサイトのように、プレスリリースやすべてのソーシャルコンテンツはキーワードやリンクで最適化されるべき。

2. レポーターのように考え、書く
コンテンツが報道のスタイルで発信されると最も効果が出ます。枝葉は書かずオーディエンスが最も関心を持つ情報のみを伝えましょう。

3. SEOのプロのように検索し、最適化する
キーワード検索は、PR、ソーシャルメディアの両方で文章を書くときに必要。PPC(pay per click)のキャンペーンで比較して、パフォーマンスのよかったものを使用するのが最も効率的です。

4. 社交家のように交流する
ニュースを撹拌するだけではやるべきことの半分しか達成していません。交流し、関係を深め、参加することをお忘れなく。自社以外の情報のRTやLike、記者への@リプライなどを通じて、自分にとって利益にならない場合でも会話に参加しましょう。

5. トレンドの話題を先取りして / リアルタイムで乗る
予想可能な休暇や、そうではない著名人のスキャンダルなど、いずれに対してもニュースとの関連性を見つけ出し、自分なりのアングルを創り出しましょう。たとえば、最高のソーシャルバレンタインデー ギフト、等。

6. 日刊の新聞発行
TwitterやFacebookの情報をPaper.liを使ってまとめることにより、Thought Leaderや情報源としての地位を高めることができます。例えば、The Fshion Dailyのように。

7. ソーシャルPR向けのニュースルーム
ニュースルームをソーシャルメディア向けに作り変える必要があります。もしオンラインのニュースルームを持っていないなら、それを優先すべきです。ニュースルームがある場合、それがどれだけソーシャルメディアフレンドリーかを確認してください。PitchEgineのようなソリューションも便利です(使用例)。

8. インパクトの強い「絵」とマイクロブログの活用 
百聞は一見に如かず。例えばNew York Fashion Weekでは、Tumblrを活用して、ランウェイの模様を伝えています。Tumblrは画像、動画、リンク、テキスト投稿などを使ってPRのメッセージを伝えるのに適しており、FacebookやTwitterとも連動させることが可能です。ストーリーに合った強力なビジュアル、例えばインフォグラフィックスや動画をアテンションの獲得に活用しましょう。

9. Facebookページをニュースルームとして活用
Facebookページを自社のWebサイトの用に使い、自社のニュースを投稿するのはマーケティングの今のトレンド。時には第三者の情報を加えることで、常に"me, me, me"とならずに済みます。

10. 参照リンクの作成と計測
ソーシャルネットワークや企業ブログは、Bit.lyやGoogle Analyticsを用いることで参照リンクとして計測が可能です。キャンペーンの開始前に、ベンチマークを設定し、参照リンクのトラフィックの向上を計測しましょう。PR代理店は、クライアントへのレポートにこれを含めることが可能です。









プレスリリースを書くとき、ついつい忘れてしまいがちなのが、SEOを意識した文章作成。

あと、最近日本語に対応したPaper.liの使い方はなかなか面白いですね。

企業の公式アカウントの場合、自社のアカウントを相互フォローしあうのみで、フォロー返しをしないことも多い。この場合、一つのアカウントがPaper.liで新聞を発行することで、その他のグループのアカウントの情報も含めた企業全体の情報発信のサマリを出せることになります。要するに、横断的に情報を見てもらえる=コーポレートPRとしての機能も持たせることになります。

コストをかけずに改善できるtipsは、すぐにでも取り入れていきたいものですね。



ご参考









高級ブランドだからこそできる、スペシャルな感謝:PorcheのFanページ100万人達成記念キャンペーン


いわゆる「高級ブランド」にとってソーシャルメディアでのマーケティング活動は、人間味を見せることや、顧客との距離を縮め(過ぎ)ることが、ブランディングの問題から、ちょっと難しいのが実像。

「ちょっとお高くとまっている感」が、そもそもブランディングだったりするので、よく言われるソーシャルメディアを通じて顧客との関係を深めよう、というのとはちょっと話が違います。

でも自社のソーシャルメディア活動に賛同し、Fanになってくれている人には感謝の気持ちを伝えたいもの。

それもハイブランドらしく、スペシャルな形で。

先週、PorcheのFacebookのFanページが100万人達成記念として示した感謝の仕方が、とても素敵なものだったのでご紹介。

キャンペーンのスペシャルサイトを訪問していただくと、下のような画像になります。

さらにこれを拡大すると、、、

もうおわかりですね。Fan一人一人の名前が、Porsche 911 GT3のボディに記されています。

Fanにとっては自分の大好きなPorcheの車体に自分の名前が載るということがうれしいでしょうし、ブランド側にとっても自社のハイブランド製品を通じて、クリエイティブに感謝の意を伝えられている、という好事例だと思います。

Fanページしかり、Twitterの公式アカウントしかりですが、企業だけが作り上げるものではなく、賛同するファンやフォロアー一人一人の参加があってこその結果。

そのことがしっかりと伝わってきます。












2011年2月14日月曜日

Facebookならではのバレンタインデーアンケート:交際ステータスの変更はどのくらい?



今日はバレンタインデー、ということで、週末公開したエントリ「バービーとケンのソーシャルメディア バレンタインキャンペーン:季節性や場所を生かした秀逸なストーリー演出」に続き、こんなネタをご紹介。
Facebookでこんなアンケートが実施されていました。

昨年のバレンタインデーで、交際関係に変化が生じた人はどのくらいいると思いますか?

What was the increase in people who changed their Facebook relationship status on Valentine's Day last year?

Facebookのいわゆる「交際ステータス」の変更をどのくらいの人がしたか、ということですよね。

母数が大きいので、10%だとしてもそうとうな数になるのではないでしょうか??

交際状況まで開示するFacebookらしいアンケートですね。投票してみてはいかがでしょうか?





2011年2月12日土曜日

バービーとケンのソーシャルメディアキャンペーン:季節性や場所を生かした秀逸なストーリー演出



Mattel社永遠のロングセラー、バービー人形。今年はBarbieの「元」ボーイフレンドのKenの50周年にあたるらしく、それを記念したソーシャルメディアキャンペーンを行っています(筆者注:マテル社の正式発表によると二人は2004年に破局している)。

キャンペーンは、「BarbieはKenとよりを戻すべきか?」というもので、KenもFacebook上で

僕はBarbieをバレンタインデーまでに取り戻すって決めたんだ。BarbieandKen.comでYESを押して手伝って!

宣言しています。

タイミングとしても2/14のバレンタインデーという季節の話題を生かしているということですね。

さて、このキャンペーン、Twitter、Facebook、YouTubeのような定番ツールに加え、Foursquareをユニークな形で活用していています。

たとえば、メトロポリタン博物館についてのKenのTipsはこんな感じで、

Barbieは不朽の名作を何時間も鑑賞できた。そして僕はBarbieのことを何時間でも見ていられた。

ディズニーランドのTipsでは、

スペースマウンテンの列が長すぎたときは、Barbieのために綿菓子を買いに走って待ち時間を短く感じるようにした。もちろん、明るいピンクの綿菓子だよ(筆者注:Barbieの好きな色はピンク)。

という感じで、Barbieとの場所にちなんだ思い出を語っています。

で、一方のBarbieはというと、

こんな感じで、Barbie® Dream Houseだけについて上から目線で語っている感じ。

ストーリー設定に合った両者のコントラストをfoursquareの機能を生かしながら表現していて、とてもうまいと思います。

また、Twitterでの発言もとても丁寧に設計されています。

例えばKenの発言を見ると下のようにスーパーボウルやチームのアカウント名をはじめ、トレンドや人気のTwitterアカウントを絡めながらのツイートになっていて、広がりを意識しているものといえます。
 
Chips and cheesy snacks: check. Friends and football: check. It's @SuperBowl XLV time! @Packers, @Steelers, time to show us what you got. (チップスとスナック、よし。友達とフットボール、よし。第45回スーパーボウルの始まりだ!PackersとSteelers、見せてくれ!)

Trying to decide what to unload my $20 @Amazon gift card on that I got from the @LivingSocial deal. Shoes, DVDs...I need some help.  (Living Socialで手に入れたAmazonギフトカード20ドルで何を買おう。靴、DVD、、、決められない)

一方Barbieの方も、2月10日から始まるニューヨークファッションウィークのタグ  #NYFW を使いながら、ショーに出演する設定の演出で楽しませてくれています

No better distraction for me during this whole @OfficialKen business than #NYFW. See you at the shows! http://www.barbieandken.com (Kenとの悩みを紛らせてくれるものでニューヨークファッションウィーク以上のものはないわ。それではショーで!)

Here at LAX… #NYFW here I come! (@ Los Angeles International Airport (LAX) ✈ w/ @betsygirl75) http://4sq.com/i38lL8 (LAXに到着。。。NYFW、来たわよ!:これはfoursquareからの投稿)


さらに驚きなのが、オフライン連動で、

道路わきの看板や、

Driving to @KitsonLA to buy fab #NYFW outfits and I see @OfficialKenon a billboard! http://twitpic.com/3xsyy8 http://www.barbieandken.com (NYFWの服を買いに車を走らせていたら、Kenが看板に!)

BarbieがNYFWのためにやってくるニューヨークのタイムズスクエアへの広告

Guys, I need your help. Send a shout out to @BarbieStyle and let her see how I BarbieAndKen-fied Times Square. http://twitpic.com/3ydb3w (BarbieとKenの世界にしたタイムズスクエアをBarbieが見るように伝えて)



と連動させています。

色々と楽しませてくれるこのキャンペーン、季節性やトレンドに加え、場所も連動させてコミュニケーションを設計し、色々なツールを丁寧に連動させながら、ストーリー性の演出もしっかりできていて参考になります。

さてさて、どんな結末になるのでしょうか?

最後に、Kenがソーシャルメディアにアカウントを作る様子をキュートな動画をご紹介。思わず笑ってしまいます。





























2011年2月9日水曜日

Engagementを構成する6要素とその優先順位:ソーシャルメディアとの相性は?



日本語で翻訳するのがとても難しいEngagementという言葉。もともと哲学者サルトルの用語でフランス語。筆者は「関わり合いを深めること」という趣旨の翻訳するようにしています。

シアトルに拠点を置く、デジタルマーケティングのRazorfishという会社が行ったLiminalという調査が、この小難しいEngaegmentについて考える上で参考になるものだったのでご紹介。

調査のテーマは顧客の視点から見たCRM。なので、ソーシャルCRMの話、とおもって読んだほうがいいかもです。

さて、調査で明らかにされたのは顧客にとって企業とのEngagementで重要な構成要素と、Engagementにおける各マーケティングチャネルの有用性。

まず、Engagementの構成要素から。

6つのEngagement構成要素(上図)
 
VALUED(顧客が企業から大切にされていること)
EFFICIENCY(企業が顧客の時間や労力を尊重し早期解決すること)
TRUST(企業を信頼できること)
CONSISTENCY(企業の対応などに一貫性があること)
RELEVANCE(顧客のニーズに即していること)
CONTROL(Opt outのように企業との対話を顧客が制御できること)
これまで漠然と捉えていた"Engagement"もこうして要素に分けてみると、なるほどね、という感じがしますし、具体的にどのようなアクションを起こせばいいかの参考になります

さて、これら6つの要素についてさらに興味深いことが調査からわかったそうで、それが以下の2点。

1. 顧客にとって重要なEngagementの要素はValued、Efficiency、Trustの順に重要で、Consistency、Relevance、がそれに続き、Controlは最も順位が低かった
2. 性別、年齢、好みのチャネルなど、どのような角度で調査対象を切った場合にもこの優先順序は変わらなかった。 

なんだか、2006年にTimeが「今年の人」を「You」にしたときに書いてあった言葉が"Yes, you.You control the Information Age. Welcom to your world"であったことを考えると、ちょっと意外な結果ですが、Trustが先にあればControlについては重要度が下がるということなのかもしれません。

 

さて、調査が次に明らかにしたことは、Engagementにおける、マーケィングチャネルの重要性です。


このグラフから分かるのは、年齢にかかわらず(25-34歳、35-44歳、45歳以上)、顧客が企業とのEngageする場合はeメールなどの重要度、使用頻度が高く、Facebook、Twitterなどのソーシャルネットワークはあまり期待されていないということ

そして各チャネルとEngagement要素との関連性を調べたのが下の表。


濃い緑色ほど顧客の期待にこたえており、濃い赤になるほどそうではないことを示しています。

このチャートから見えてくることは、

・郵便や紙面広告、携帯のアプリやリアルタイムのチャットなどはパフォーマンスが低い。
・個人宛のeメールや企業公式サイト、面と向かっての対話や伝統的な口コミは高いパフォーマンスを示した。
Twitterやメールのニュースレター、企業のコミュニティサイト、Facebookやレビューサイトはその中間

ということ。

最初のグラフで重要度、使用頻度の低いとされたソーシャルメディアが下の表ではパフォーマンスが中間、ということは何を示しているのでしょうか?

筆者としては期待も込めて「使い方次第」という風に考えたいところです。

EngagementにおいてValuedが重要なのであれば、それをソーシャルメディアを通じて提供するという運用をすればいいはずですが、実際にはそういう運用があまりされていないということだ思います。

例えば、Twitterで自社のサービスに対してネガティブなことが述べられれば「どうしましたか?」と伺い、具体的な解決策を示す。あるいはフォロアー限定で先行予約ができる、などをすることで、Valuedの要素を高めることができると思います。

空港でつぶやかれた顧客が直面している問題可決をTwitter経由で行うJet Blueや、CSとしてTwitterを利用しているXBOXの場合、ソーシャルメディアにおけるValuedやEfficiencyを高め、Engagement向上に貢献できていると考えられます。

それだけのことをソーシャルメディア経由で行えば、Engagementが深まるかもしれませんが、その分、人と予算が必要、という先日のエントリとつながってきますね。
 
要はどこまでコミットできるか、なのでしょうね。






















2011年2月7日月曜日

効果的なソーシャルメディア活用ができている12%の企業の共通点


via sas.com
Harvard Business Reviewが、"The New Conversation, Taking Social Media from Talk to Action"という、企業によるソーシャルメディア活用の分析調査レポートを昨年の12月に発行していました。

レポートによると、対象となる2100の企業のうち、「効果的な活用ができている(効果的なユーザ)」と分類されたのは12%。そして、そこには共通する特徴があるとこのこと。

その共通点をまとめたエントリがあったので抄訳にてご紹介。

1. 効果的なユーザーの63%がソーシャルメディアの戦略をつくり実施していると回答。
  - 彼らはソーシャルメディアについて統合的な視点を有し、全体的なマーケティング戦略の一部としている。単に流行っているからとか、気まぐれではなく、文書に記された具体的な目標に向かって活用している。

2. 効果的なユーザーは、そうでない回答社の「2倍」のソーシャルメディア予算を持っている。

3. 効果的なユーザーは、ソーシャルメディアチャネルをより多く - 4つかそれ以上 - 使う。

4. 効果的なユーザーは複数のソーシャルメディアチャネルを使うことでその恩恵を最大限に活用している。例えば、
  - 顧客へのリーチ
  - 顧客の理解
  - 新製品のリサーチ
  - 顧客同士でユーザーグループを作る
  - トレンドのモニター
  - 顧客の評価を集計、追跡する

5. 指標や分析ツールを使用することが、彼らを効果的なユーザーたらしめている。自分たちの活動の評価だけでなく、自社に関するソーシャルな会話の評価もしている。

6. このグループはソーシャルメディアの傾聴を他のマーケティングソリューションに統合している。





「ソーシャルメディア予算が2倍」という箇所に自然と目が行ってしまいますが、より多くのソーシャルメディア活動を行うほどそのリターンは大きい。ただし、明確な戦略やマーケティング全体における明確な役割の設定が前提ということに集約できそうです。

とはいえ、多くのソーシャルメディア活動を行うには、人件費を含むコストが必要なのもゆるぎない事実。

予算の確保ができていない企業においては、ソーシャルメディアを活用できそうな分野を絞って効果を確認し、少しづつ予算を増やしリターンを積み重ねていく、という努力が必要なのかもしれないですね。





2011年2月4日金曜日

メッセージのコントロールというInfographicsの価値:昨年3400%成長を遂げたFoursquareのInfographic



このinfographic自体が公開されたのは先週なのですが、防備録をかねてエントリ。
昨年の3400%という驚異的な成長をみせたfoursquare。Facebook Placesというライバルの出現にもかかわらず成長を続け、現在600万のユーザーがいるそうです。

それにしてもこのinfographicは何というかネタの宝庫という観があって面白いです。

例えば、

2010年にはトータルで3億8157万6305件のチェックイン
チェックインされるのが多いのはお昼と夜の飲食店
宇宙からのチェックインが1回
チェックインされた駅の1位がニューヨーク・ペン・ステーション、2位が渋谷駅、3位が新宿駅
などなど。

国際宇宙ステーションからのチェックインについては、筆者もこのブログで取り上げた、スペースシャトルのバッヂがもらえるユニークな企画でした。


さてこのinfographic、公開されたのがfoursquareの公式ブログで、それが今回取り上げた理由の一つです。 

というのも以前、「ソーシャルメディア時代の広報ツールとしてのinfographic」というエントリを書いたことがあり、それを実施している事例だったからです。

infographicはソーシャルメディア時代の企業広報でスタンダードになりうると思う理由を前回書いたのですが、

1. マスメディアからではなく、主にソーシャルメディアから情報収集をする人の割合が増えてきている。
2. わかりやすく図解を交えて伝える「池上解説」がいま非常にもてはやされているように、情報を整理して理解するのが簡単ではない。
3. 同時に、多くの企業の事業内容は複雑化(一方でコンペティターで一方で協業など)していて、一言では説明できない。
4. 数字や歴史など、主に広報部門で取りまとめている「事実」情報をベースに構成されている。
5. オンライン上の情報発信者は、自分のブログなどに張るだけで済み、同時に情報量も豊かなコンテンツを求めている。
最近はこれに加えて、
6. 企業がコントロールしたメッセージを伝えやすい

というのがあるのかな、と思い始めています。特にソーシャルメディアでは多くの人を介して情報が伝わるので、(誤解などを生まないためにも)コントロールを効かせられることのメリットは大きいといえます。

コストが数十万かかるようですが、ここぞ、というタイミングのネタであれば、その価値はあるかもしれないですね。



ご参考: