2010年8月30日月曜日

Facebookがあればホームページは要らない? :普及率約7割のアメリカでちょっと話題の議論



日本でのユニークビジター数450万人というデータもあり、確実に利用が増えているFacebook。

140文字という非常に制限のあるTwitterに比べ、Facebookの場合はコンテンツを非常にリッチにすることができます。

どのくらいリッチにできるかを、現在1100万人以上のファンがいるCoca-Colaを例にとって見ると、

掲示板
基本データ
Coca−Cola
写真
動画
ディスカッション
イベント
Fan Downloads
Expedition 206
Secret forum(秘密の製法)
Ahh Giver
Live Positivity
アンケート
リンク
ボックス
Summer
OpenUp Downloads
Photo Contest
Page Creators
Rumble Bug
と、単純に羅列しただけですがこのボリューム。

サイト内の投稿イベントや、キャンペーン、ダウンロードなどできることが多様にあります。またFacebookでは、Paypalによる決済もできます。

ここまでそろっているとなると、ひとつの疑問が出てきます。

「企業のホームページ、もしかしていらないんじゃない?」

そんな疑問をテーマにしたエントリをここ最近よく見かけたので、ちょっと(というかかなり抜粋しながら)まとめてみました。

第一にオンライン上での情報交換の変化。これまで私たちは"Webページ"を読んでいましたが、今コンテンツはより小さく、端的な"ソーシャルなもの"に変わってきています。このことはこれまでページランキングなどを行ってきたGoogleの役割も変えようとしています。

第二に機能。Webサイトに投資を続けたのは、Facebookページの機能が不十分だったから。でも今は、North Social のような簡単にFacebookのタブをカスタマイズするサービスがあり、これまでwebサイトで提供していたことのほとんどがファンページでできるようになりました。また、ShopTab などを通じてeコマースのプラットフォームとして使うことが増え、ファン登録者を増やすだけでなく直接マネタイズ可能なことを証明しています。

Facebookのwebサイトへの攻撃の最後は、プッシュからプルへという部分。これまでWebサイトでは価値あるコンテンツを作り続け、SEOやPR、広告などを通じて知らしめてきました。が、今や5億ユーザーのいるFacebookでは、すでに顧客へのアクセスが可能になっています(かつてのAOLのように)。これを利用しない手は無いですよね? 
結果的に、今日ブランドは分散しています(もし崩壊していなければ)。購入、ロイヤルティ、推薦のサイクルの中の様々な段階で、消費者との会合や交流のために、より小さな住まいや、賃貸のアパート、いわば「ブランドスタンド」とでも言うところにまでブランドの「ホーム」の境界線は広がっています。Facebookのファンページはその代表的なもの。

(しかし)あなたが「所有する」Webサイトは重要。Webサイトはデータベースに情報をフィードし、サイトを楽しんだユーザーは優良顧客となり、バイラルを生みます。これが直接的なフィードバックのフロー(Webサイト)に対して、死刑宣告を与えない大きな理由です。AppleのWebサイトがもっとも重要かつ効果的なマーケティングツールであり、Patagoniaのサイトが推奨者の"tribe(部族)"を育てているように。

今ブランドが行うべきは、サイト戦略の再考とリフレッシュです。柔軟性と敏捷性は、今日もとめられているものです。そしてまた、オープンなフィードバックのプロトコルと、温かくお出迎えするマットも必要。これによってすべてのブランドスタンドで、一貫してハッピーなブランドの側面を強めることができます。訪問者に対して検索、発見をしやすくし、あらゆる方法で回覧(シェア)を行う機会の提供も必要です。

だから、webサイトを放棄しないように。傾聴し、適応し、ブランドスタンドの爆発するネットワークを充填しましょう。"webマスター"から、よりソーシャルな"spoke caster (スポーク付の車輪)"という発想をしましょう

ブランドの伝統的なwebベースの"owned media"が衰退し、消費者がソーシャルメディアに向かうことによって、多くのマーケターにとって、Facebook上のファンは、最大のプレゼンスとなり、ブランドサイトやeメールを上回るものとなっています

(データベースマーケティングコンサルティングの)DBM/Scanは、Facebookを現在は無料の「(Experian社のような)巨大なリストブローカー」と見ています。

1070万人のFacebookファンがいるCoca-Cola。この数はMyTownやFoursquareの登録者数の3〜4倍にあたります。この数は、アメリカの7月の訪問者数は昨年比で40%落ち込み24万2千となったコークのブランドサイトの訪問者数を明らかに上回るものです。

一方、現在最大のFacebookファン(約1300万人)を擁するStarbucksのwebトラフィックは、数年間大きく変化していません。 Staebucks.comでは、かなりのeコマースのトラフィックもあります。約60万人のファンがいるドラッグストアのWalgreensのサイトも、7月に670万のトラフィックを記録し、まったく低下していません。

Walgreensは、Facebook内では、(即答を求める質問を含め)頻繁に状況のアップデートを行うことが最も機能する、ということを理解しています。 









当然ですが、FacebookがあればWebサイトはいらない?という疑問自体、Facebook普及が約70%というアメリカならではの議論といえます(2010年7月のコムスコア社調査データでは訪問者数が約146億人で68.1%のリーチ)。

Facebookが日本でも浸透していくかどうかは定かではありませんが、同じような状況が今後生まれても何ら不思議はありません。

Facebook上のブランドのファンページは、トリプルメディア(Paid, Owned, Earned)の分類で言うと、間借りしている状態のOwned Mediaです。Facebook側の運用方針の変更(例えば有料化や従量制による税など)があれば従わざるを得ず、100%コントロールできるOwnedメディアではありません。

そのリスクを理解したうえで、StarbucksやWalgreensのようにWebサイトとFacebookに担わせる役割を明確にして双方を活用していくことは、今後のサイト/コンテンツ戦略を考える上で重要なポイントと言えそうですね。















2010年8月27日金曜日

Facebookの現在の価値は330億ドル:Yahoo! の倍にあたる金額



via flickr
IPOを2012年に延期した、と見られているFacebook。

では現在の価値は?

guardian の報道によると、 

投資家がアメリカの株式市場への上場を見越してソーシャルネットワーキングサイト(Facebook)の持ち株を確保しようとすると、現在のFacebookの価値は、330億ドル(約2.8兆円)以上に相当するとされている

Facebook is now being valued at more than $33bn (£21.3bn) as investors try to secure a stake in the social networking site in anticipation of its flotation on the US stock market.


これはeBayやDELL以上、そしてYahoo! の倍にあたる金額。

主要なハイテク企業の企業価値の時価総額はこんな感じです。

How the tech giants measure up
(market capitalisation based on last night's closing prices)

Apple: $219bn (約18.5兆円)
Microsoft: $208bn (約17.6兆円)
IBM: $157bn (約13.2兆円)
Google: $143bn (約12.1兆円)
Cisco: $120bn (約10.2兆円)
Intel: $102bn (約8.6兆円)
Hewlett-Packard: $89bn (約7.5兆円)
eBay: $30bn (約2.5兆円)
Dell: $22bn (約1.9兆円)
Yahoo: $18bn (約1.5兆円)

2012年に上場するころには、この価値がどこまで上がっているのでしょうか、、、

  


2010年8月26日木曜日

ソーシャルメディアマーケティングに物語性を持たせる5 x 3のTips:物語性の要素、SMMとの統合、ROI

ちょっと前に話題になった、JetBlueの元・客室乗務員、Steven Slater 氏。乗客にぶちキレて緊急脱出装置発動、帰宅した彼の行動がヒーロー扱いされ、彼は今やFacebookで20万人以上のファンがいるほど。

深夜番組司会者ジミー・ファロンが番組内で「スティーブン・スレイターのバラード」を熱唱したときの模様が上の動画です。

最大懲役7年の刑で起訴されるレベルの事件を起こしたわけですが、なぜそこまで支持されたかというと、

毎日嫌なこと我慢して働いてる人たちは、「いるいる、そういう客!」、「よくやった!」、「まさに誰もが夢見る脱出劇。自分は家のローンあるからできないけど...」と、ビール握って滑り台にポンして駐機場を駆けるスレイターさんに自分を重ねて、口々に感動を分け合っているんでございますね。(gizmodo.jp)

とのこと。

一躍話題をさらったスレーター氏の事件から、ソーシャルメディアマーケターは学ぶべきことがある、という趣旨のエントリがあったので抄訳にてご紹介。

コンテンツマーケティングに役立つ5つの物語性
ソーシャルメディアで語られるに足るコンテンツを作るには、相応のストーリーがまず必要。

1. 感情:単に基本的な事実情報だけでは、人々が気にするにはなりません。どうすれば製品のストーリーがターゲットの共感を呼び起こすことができるか?

2. 主役の選定:物語は主人公との繋がりをもつように動機づけなければなりません。できればポジティブな主人公と。

3. 記憶に残るかどうか:物語はそのあらすじを、最初、中盤、結末というように持っているもので、記憶に残易やすいものになっています。人々がもっとも記憶する物語には、昔聞いたことがあるおとぎ話や寓話の要素が入っています。

4. 使いやすさ:物語は、聞いた人の目的に合わせて、脚色・変更されるもの。これによって、物語はされにダイナミックになり強調されるようになります。

5. 共有:人づてに伝わる伝統的なものか、それともソーシャルメディアの場でより急速に広がるか。(筆者注:この部分は、コンテンツに物語性を持たせる、というテーマには即していないと思います。)

物語をソーシャルメディアマーケティングに統合する5つの方法
会話、交流、共有が行われているソーシャルメディア上のコンテンツマーケティングに物語を統合するのは重要。

1. 話題の選定:コンテンツのオーディエンスを増やすには、世の中で話題になっていることを新しい、クリエイティブな発想で活用することが重要。その際、物語はブランドと一致している必要があります。Twitterやその他のソーシャルメディアサイトで話題になっていることを探してみましょう。

2. 顧客や世間から物語を募る:自社製品について他の人に語ってもらいましょう。中には見られたくない話が出てくるかもしれないので、事前に対処方法を考えておくことも考えておきましょう。 

3. 人に対する興味をコンテンツに取り込む:人は他の人に魅力を感じるもので、Flickrの写真や、YouTubeの動画、Podcastの音声などのようにソーシャルなツールで「人」を描きだしています。この感覚的な特性をブランドに活かす方法を考えてみましょう。 

4. 物語に双方向性と加筆を:ソーシャルメディアはこのマナーをシェアするのに最適です。その際重要なのは物語の文脈を考えること。例えば、Twitterでは140文字という上限があります。その場合物語は要素だけにそぎ落とすか、ツイートの連投をするかになりますが、いずれにしてもオーディエンスが次を期待するようにするフックを持たせる必要があります。

5. すぐに、広くシェアできるようにする:ソーシャルメディアの特性のひとつは、ユーザーが多くの友人や同僚と繋がっていることです。だから良い物語は、あっという間に広がり、異分野のひとにも届きます。

物語性のあるコンテンツの5つの効果検証
ソーシャルメディアマーケティング戦略に物語をくみこんだ影響の測定方法。

1. 読者:どれくらいの数の人に読まれたか、どのくらいサイトに滞在してくれたか。インフルエンサーがその物語をどのように感じたか。そして彼らはそれをシェアしたか。物語を活用することで、どのくらいの人にリーチできたか。

2. 物語:どのくらい多くの物語が使われたか。どのような物語が最も効果的だったか、自社に関することか、それとも顧客からの声か。どの物語がシェアされ、コメントをされたか。反応のポジティブやネガティブは?

3. ブランド受容:ブランドに対する印象は物語を使い始めてから変わったか。購入意向に影響を及ぼしているか?ターゲットの共感を得られているか、またなぜそれが起きたのか。物語を修正することはできるか。

4. 行動:見こみ客や、購入プロセスに入った段階の顧客を含め、物語が購入を促しているか?そうでないならなぜか?

5. 収益性: 製品の物語と紐づけることができる製品売り上げは何か。そこにかかったコストは?

Posted via email from Capote's Connected Communications - 続・広報の視点

約30万の有力サイトの影響力が一目でわかる画像



Alexaの今年の前半のデータをもとに、トラフィックの多い約30万のサイトのアイコンをトラフィックの量と比例して表示させたこの画像。

リーチの0.0001%のサイトは16 x 16 ピクセル
最大のGoogleが11,936 x 11,936 ピクセル
この画像全体で37,440 x 37,440 ピクセル

だそうです。

ここで、サイトのURLを入れると、アイコンが表示されます。

それにしても圧巻。なんだか吸い込まれてしまいそうです。 

  
ご参考





2010年8月24日火曜日

「プレスリリース」の未来を占ってみる:よりシンプルでソーシャルに広がる多チャンネルリリースへ

先週、PR関係の仕事をしている人たち6名での飲み会があり、まぁ色々な話題が出たのですが、そのひとつが「プレスリリース」。

企業がメディアの記者向けに作成、配布していたプレスリリースは、ネットの普及により、今や消費者が直接目にするものとなり、オンラインでのリリース配信サービスは、ネットPRの代名詞のひとつとなっています。

上の動画はアメリカで展開するサービス「ソーシャルメディア 時代のプレスリリースビルダー」と銘打たれている、"PitchEngine" の使い方を紹介しているもの。
 
基本的には今日本にあるリリース配信サービスに機能がいくつか追加されている感じですが、企業別のフィード購入の設定や、LinkedInへのシェアを全員ではなく、特定の人やグループに指定できるなどの工夫は評価できるところ。

さて、ソーシャルメディアの普及で「リリース」という情報伝達手法はどう変わるのか。

これは今後なされていく議論だと思いますが、ちょうどタイムリーにリリースの将来についてコメントを集めているエントリがあったのでご紹介。

Social Public Relations 創業者 Amanda Miller Littlejohn 氏
プレスリリースが消え去ることはないと思うが、変化してきてはいると思う、生きて呼吸しているものに。リリースが、読んだ人がコメントし、自分のソーシャルネットワークでシェアするような、ソーシャルな要素を持たないなら、それは足が無いのと同然。」

BLASTmedia のバイスプレジデント Lindsay Groepper 氏
「10年以上も前にPRの仕事を始めたころ、eメールか FAX (!)を使い、プレスにテキストのプレスリリースを送っていました。いま私たちが目にしているのは、ソーシャルメディアによる情報伝達の新しい方法です。プレスリリースをメールで配信するよりも、PR担当者は記者に対し、特定の案件の発表を行うカスタムランディングページだけを知らせたり、Twitterを通じてリリースのリンクを送ったり、もしくはCEOが発表をしているメッセージ付きのYouTube動画へ誘導してもいいかもしれません。」

Vistaprint’s Public Relationsのマネージャー Jeff Esposito 氏
次の5年で、異なるオーディエンスに向けられた様々なタイプのプレスリリースを目にすることになると思います。まず、動画フォーマットのもので、最初に短い説明と企業の情報源からのニュースのリンクが付いたもの。5W とインタビューの抜粋からなり、報道に使用することができます。次に、今日使用されているソーシャルプレスリリースの発展版で、より内容が簡素で絞り込まれたもの。最後は企業のボイラープレート(定型の説明文)や株価や不可情報のような今見ているのと同じようなものです。」

Cisco Systems のPR ディレクター David McCulloch 氏
「過去数年間、プレスリリースのフォーマットは、メディアのマス消費から個人消費もしくは"pull"型メディアへというソーシャルシフトの加速を反映して顕著に変化してきました。そのシフトこそ、Ciscoを記者やレポーターに書いてほしいことを伝えることに時間を使うことから、Ciscoがしていることが彼らの関心にどのようにフィットするかを理解してもらうことに使うように変えたのです。プレスリリースが次にどうなるかは明白です。より短く、より多くの情報にリンクし、簡素化と説明に特化し、より多くのタイプが現れるでしょう。つまり実際のところ、プレスリリースはコンテンツをテキスト、動画、SMS、マイクロブログ、ポッドキャストの形式で、読者がそのとき選択するどんなデバイスにも伝達するようになるでしょう。しかもできることなら、複数の信頼できる情報源によって、事前に確証され、オープンに評価された形で。」

Edelman Digital のアカウントスーパーバイザー、Kelly McAlearney氏
「記者や消費者との関わりあいはこの5年間で大きく進化し、より簡潔なフォーマットに向かっています。もっとも効果的なピッチ(売り込み)は最も簡素なものであることもしばしばです。やり取りも自然に短くなり、多くのブランドはコンスタントでダイレクトなコンタクトを消費者やメディアとオンラインのチャネルを通じてとっています。」

PR担当者の飲み会でも話題に出たのは、多くの種類のリリースの読者が現れる中、全て同じフォーマット、同じ内容でいいのだろうか?という疑問でした。

伝統的なフォーマットのプレスリリースはネットPRによって、前より簡素になり、ブックマークやTwitter、Likeボタンの機能などが実装されるようになりました。

こうした流れや、上記の様々な意見から見えてくるリリースの未来とは?

1. デジタルで提供されるリリースは、今後さらに簡素になり「あらすじを伝える骨格」が多チャンネルリリースの統一フォーマットになる

2. 詳細やマルチメディアコンテンツはより多くのリンクを通じて提供される

3. ソーシャルにシェア、評価する機能がさらに進化する。

ということになりそうな気がします。

リリースの情報は、記事として取り上げる記者はもちろん、直接リリースを読む一般ユーザーの選択に応じて、深さも広がり方も変わってくる、そんな風になっていくのかな、と。 

その一方で、会見の場で配布したりや手持ちで記者に届けたりするプレスリリースにも、別次元の価値が依然あるので、オフラインまでを含めて統一フォーマットで、とはいかなそうですね。

ご参考: 

Posted via email from Capote's Connected Communications - 続・広報の視点

2010年8月23日月曜日

PR会社の人が使わない方が良いソーシャルメディアに関する8つの質問



via flickr
ソーシャルメディアの普及にあわせて、そこで何ができるか、何をしなければならないのか、を考えているPR業界人は少なくありません。特にクライアントに対して提案すべき立場にあるPR代理店に所属している人はなおのこと。セミナーなどに参加し、見識のある人に対して質問をするケースもあるでしょう。

そんな際に、こういう質問の仕方をするとプロっぽく見えないのでやめようね、ということを述べているエントリがあったのでご紹介。
 
PR代理店の人から質問を受ける人の視点でかかれたと思われるこのtipsですが、違う立場のひとにも参考になると思います。

1. 今ソーシャルメディアでトレンドになっていて、クライアントに提案できそうなものは何ですか?
よりよい聞き方:どうすれば今の私たちのソーシャルメディア施策を最適化できるのでしょうか?

2. Facebook の "like" や Twitter のフォロアーを増やすもっともよい方法は何ですか?
よりよい聞き方:既存の顧客を私たちのクライアントとソーシャルウェブ上で関わりあうようにするにはどうすればよいでしょうか?

3. バイラル動画をどうすれば何千人もの人に見てもらえるのでしょうか?
よりよい聞き方:見込み客が検索結果で知るようにするには、動画をどのように最適化すればよいでしょうか?

4. ソーシャルメディアをサポートするために、どのくらいの費用をeメールの予算から引き出せばいいでしょうか?
よりよい聞き方:eメールとソーシャルメディアを統合し、カスタマイズとレレバンシー(関連性)を高めるにはどうすればいいでしょうか?

5. 自分たちがソーシャルメディアに長けていることをクライアントに説得するにはどうすればいいでしょうか? 
よりよい聞き方:自分たちの専門性を示すためのコンテンツを様々なフォームや場所で作るにはどうすればいいでしょうか?

6. どうすればソーシャルメディアの専門家を見つけて自分のチームに加えることができますか?
よりよい質問:ソーシャルメディアに関する見識を企業全体に提供し、トレーングや知識の共有を図るにはどのようにすればしょうか?

7. どうすれば認知を得られるキラーソーシャルキャンペーンを作ることができますか?
よりよい質問:長期間にわたって顧客を推奨者とするための、持続性があり現在進行形のソーシャルメディア戦略を立てるにはどうすればよいでしょうか?

8. 影響力のあるブロガーを見つけてクライアントのことを書いてもらうにはどうすればよいでしょうか?
よりよい質問:どうすればクライアントに強い関心をすでに持っている既存顧客を見つけ、マーケティングの支援をボランティアでしてもらえるでしょうか?







全てに共通していえるのは、目先の結果や、手法にとらわれるのではなく、根本となる全体戦略をいかに考え、顧客との関与を深めることを念頭におくべし、ということでしょう。


ご参考: 




2010年8月18日水曜日

ソーシャルメディアのROIをピンボールのように考えてみよう



 ソーシャルメディアマーケティングを考える際に、いかに顧客を誘導し、コンバージョンにつなげるか、というフローを考えることもあると思います。

一方、企業の意図したようにユーザーは動かず、それぞれのソーシャルメディアにおいて、自分の好きなように時間、コンテンツを消費するもの。

そうなると、全体的な戦略との一貫性のあるROIの計測はとても悩ましいところ。ROIを計測するために様々なツールを導入した挙句、不毛なエクセルとダッシュボードの睨めっこに終わってしまうかもしれません。

そんなことに悩むより、ソーシャルメディアをピンボールのゲームと同じと考えてみては?という趣旨のエントリがあったので、抄訳にてご紹介。 

戦略:何らかのアクションを引き起こすために読者を動機付けするメッセージを含んでいること。アクションは何でもよい。RSSフィードのクリック、"Like"ボタン、コメント、記事や写真のダウンロードなどコミュニケーションプランに合うものなら何でも。

これらのピンを好きなだけ設置できます。

ピンボールの楽しみ方は2通り。多くの得点を獲得するか、できるだけ長く遊ぶかです。

ソーシャルメディアでも同じです。オーディエンスとの交流ができればプラス。より多くのオーディエンスからの再訪(RSS、購読、割引チケットやコンテンツへの関与など)が得られれば、より深く関わりあい、関係性をよりよくするチャンスが増えます。

ここには顧客をナビゲートする論理的な流れはなく、完全にランダムです。事実平均的なソーシャルメディアの施策には、Twitterからのリンク、Facebookフレンドとのシェアから、LinkedInの会話からのリンクなどがあり、交流を「誘導」することはほぼ不可能です。

そしてもちろん、褒賞はすぐに提供しましょう。ピンボールではベルやブザーや笛が鳴り、ライトが光ります。これは楽しんでもらって関わり合いを続けるためです。

この考え方でキャンペーンを企画すると、オーディエンスとの関わりあいの計測ポイントを様々な場所で設置できるようになり、進行中の顧客との関与を測定することもできます。また、ソーシャルメディアゲームは一度きりのものではないことを理解すれば、ずっと長い期間のキャンペーンを企画できるでしょう。

注意:コミュニケーションにおける文脈は意識すべきです。例えば国営病院の施策で、毎日あたる懸賞やナースの衣装についてのブログはそぐわないでしょう。







冒頭でも少し触れましたが、ソーシャルメディアマーケティングのROIをマーコム全体でどう考えるか、というのは予算と時間をかける以上、ついて回る課題だと思います。

ただし、計測ありきで考えて、ツールのためのコストと時間を無駄にするなら、それは本末転倒。

少なくともそれぞれの「ピン」で「どれだけのランプがつき、ベルが鳴ったか」を個別に計測し、モニターを続けることはできます。たくさんの人に楽しんでもらえていることがわかれば、まずはそれでいいのではないでしょうか(今のところは)。








2010年8月16日月曜日

ソーシャルメディア × PR について考えてみたこと:情報の信頼性、リーチからソーシャルグラフへ、マスへの波及、リリースに向かない情報、ターゲットへの情報伝達



via  flickr.com
@mediaologic さんこと高広氏のエントリ、「ソーシャルメディアを使わない人もいる、という前提で、このメディア上の”PR”というものを答えてよ。」を読み、「ソーシャルメディア x PR」を自分なりに整理したくなりました(といっても、「ソーシャルメディア x PR」講演会に参加していないので、見当違いな箇所はあるかもしれませんが)。 

特に以下の部分

PRとはその名のとおり「Public」であり、しかしながらソーシャルメディアというものは限定的なユーザーによるものだ。
このギャップについて「PR業界」の人たちがいかに答えるのか、またPRをどう再定義するのかについて、非常に興味があったのだ。

これまでPRが主戦場としてきた”メディア”は”メガホン”のような存在だった。メッセージを届ける”武器”が(PR側が別に自らそういうメディアを構築せずとも)非常に大きなリーチを持っていたからこそ、「Public Relations」となったわけで、じゃぁソーシャルメディアの場合はどうなのよ。と。 

については、最近メディアリレーションに割く時間の割合が減っていいるものの、PRで飯を食ってきたものとして、自分なりに考えを整理しておきたいな、と思いました。

◆情報の信頼性
まず最初に、話をわかりやすくするために広告と広報の違いを比較することにします。昔からよく言われる広告と広報の違いで代表的なものは、

広告=事業会社側からの一方向的な情報発信
広報=報道という第三者の目を通しての情報発信

という部分で、「第三者の目を通している」という時点で、いわゆる宣伝よりも情報の信頼性が生まれる、というのが広報の特徴の一つです。

ちょっと古いデータですが、 凸版印刷の消費行動研究の調査結果によると、もっとも信頼できるメディアとして「新聞の記事」が20−50代すべてにおいて1位でした。広告の中では新聞広告の信頼度が高く、各年代平均して4−5位という感じです。


ソーシャルメディア上でもPRとして期待するのは情報の信頼性です。

マスメディアとソーシャルメディアとでは、

「企業からの情報を語るのが専門家としての記者か、自分に近い立場の一般ユーザーか」

という違いはありますが、いずれも企業としては自ら作り出すことができない第3者からの情報発信で、信頼性を持たせることができるようになります。また、情報を語る立場の違いがあるので、両者が補完的な役割を果たすということも期待できます。

◆リーチからソーシャルグラフへ
 「メガホン」としてのマスメディアに対し、ソーシャルメディアはいわば「ロングテール上の糸電話」のようなものです。リーチと媒体の違いを(新聞を例に使いながら)挙げてみるとこうなります。

全国紙:リーチが最も大きいが、記事内容は一般的
専門紙:リーチは特定の業界内に限定されるが、記事内容は専門的
ポータルサイト:オンラインでの広いリーチ、専門サイトの配信記事で内容も深い
専門サイト:専門紙同様、業界に対するリーチと専門的な記事内容
ブログ:オープンなプラットフォームで人気ブログならリーチは専門サイト並み
SNS/コミュニティ:ソーシャルグラフがリーチの基盤となる

もちろん様々な例外はありますが、概ねこのように整理することができると思います。

ではソーシャルメディアを使わない人がいる状況でなぜそこにPRが関与しようとしているのか、ですが、単純に言ってしまうと、ソーシャルグラフへの期待があるからです。もちろんソーシャルメディアにまだ参加して人は多いですが、参加している人の情報交換(クチコミ)は、(バーチャルなものも含め)知り合い同士によるものなので、企業から見ると、情報が熱を帯びた状態になる、ということを期待できます。


◆副産物としてのマスへの波及
例えば、スポーツ紙を読んでいない人も世の中にはたくさんいますが、それでも掲載を狙うのは、読者の中にターゲットがいるからであり、同時にテレビの情報コーナーで取り上げられる可能性が高くなるから、という2つの理由があります。

同じようにソーシャルメディアで盛り上がっている情報やそこでの発言が、テレビや新聞で取り上げられる、ということも起きているので、マスでの掲載狙いとしてのソーシャルメディア活用という視点もあります。

◆直接的なコミュニケーションによる関わり合いの深化と補完
Twitterを使っていて、企業から直接話しかけられた、という経験がある人は少なくないでしょう。ちょっと極端ですが、例えばこれはどうでしょう。
 

この方が実際携帯キャリア変更をしたかどうかは知りませんが、この直接的な関与は大きな後押しになったと想像できます。

これまで企業の中の人にとってPRでの出番は主に、会見かインタビューでした。ソーシャルメディアでは対象となる人と直接会話をすることで、関係性を深め、マスメディアを通じて語られていることを、強化・補完することができます。

◆リリースに向かない、ソーシャルメディア向けの情報
たとえば新製品発表を控えていて、その情報をどう展開していくかという場合、既存顧客にはいち早くお伝えして、次も買ってもらえるようにしたい、というのは企業としては当たり前。そこでプレスリリースが出る前に、一部の情報をターゲットに対してティーザーとして小出しにしていく、ということもできます。もちろんメールでもできますが、メールが毎日届くとしたら、あまりありがたくないと思います。それがTwitterの短いメッセージならどうでしょう。また、プレスリリースにするほどでもないが、顧客には有益な個々のセールス情報などは、ソーシャルメディアで伝えるのに適した情報といえます。


◆最後はやっぱりターゲットへの情報伝達
冒頭の問いに対して、答えているとはいえない感じもありますが、やはりここは当然のポイント。予断になりますが、PR担当でありながら、筆者はメディアリレーション以外に日ごろ、パートナー企業サイトとのタイアップを企画・運営しています。具体的にいうと、自社のコンテンツを無料で提供する代わりに(オンライン上での)露出と、自社サイトへのトラフィックの獲得、というのが共通するスキームです。

これはPRマンの自分にとっては、新聞や雑誌のプレゼント枠での露出獲得を狙った「プレゼントパブ」と同じ。

では、なぜこんなことに時間を費やすようになったかというと、そこにターゲットがいるからであり、伝統的なメディアでの露出ではターゲットにリーチできないからです。

「日経で記事になります!」「それは結構。で、ターゲットにその情報は届くの?」

PR代理店勤務だった筆者が、今の事業会社に入ってからボスによく言われたことです。

ソーシャルメディアでも同じで、そこにターゲットがいるとわかっているなら、参加して、伝えたいことをウザく無い形で届けよう、というのは自然な流れ。eメールによるニュースレター配信を一部で停止し、ソーシャルメディアに移行した企業も出てきました。情報の受け手としてもソーシャルメディアへのシフトはユーザーにとっても受容しうる変化だと思います。

記者とPR担当の関係も少し変わってきています。両者がソーシャルメディアでつながることで情報交換がスピーディになり、親密感も増します。


ソーシャルメディアに対する期待やその使い方はまちまちなので一概には言えないこの、「ソーシャルメディア x PR」というテーマ。自分の中では今こんな風に考えているということを整理してみました。 

最近ではブロガーリレーションの会社が記者会見を仕切ったりするように、マーコムの仕事の境界線そのものがどんどん溶解してきています。自分自身、仕事の内容がいわゆる「PR」ではなくなっていますが、これもまた自然な流れかな、と思って楽しんでいます。


ご参考: 
Posted via email from Capote's Connected Communications - 続・広報の視点

USTREAMばりの機能を持つ「Facebook Live」が登場:5億人の視聴者をもつ放送局の誕生


この画像、USTREAMではありません。
つい先日(米国時間の13日)、ローンチされた、Facebook Liveです。

今流れているのは再放送で、Facebookのオフィスに訪れた、ドラマ「アグリー・ベティ」の主演で有名なAmerica Ferreraさんへのインタビュー。

画面を見ると分かるように、質問やチャットの機能もあります。

単純な言い方をすると、5億人の視聴者を持つ放送局の誕生ですね。

スタジオがFacebook内にあるので、いつでもどこでも、というわけにはいかなそうですが、インタビュー、製品デモ、ミニライブ演奏など色々なことが行われていきそうですね。





2010年8月13日金曜日

ソーシャルメディア戦略のオーナーはマーケティングが良いのでは?という話

 A marketing-led social media strategy meets the needs of the entire company while ensuring brand consistency, clarity, and protection.



全社員がTwitterアカウントを持つように!とトップダウンで社員のソーシャルメディア対応を推進した孫社長ではありませんが、社員がTwitterを行うことを会社として推奨している企業も増えていると思います。


ソーシャルメディアは、企業のマーケティングだけではなく、CS、HR、開発、様々な部門が関与することで、それぞれ得るものがあります。多くの社員が関わるからこそ、ガイドラインを発行し、会社としてのルールや考え方を浸透させる必要もあります。
 
ただ、一般的なルール、例えば「ソーシャルメディアに一個人として参加します」のようなものだけでいいとも思えません。

コミュニケーションされる文脈やメッセージは部門ごとにブレがあってはいけないし、効率的なリソースの使い方も考慮する必要があります。

では社内のだれが企業のソーシャルメディア戦略のオーナーとなるべきか?

それはマーケティンググループであるべきだ、というエントリがあったのでご紹介。

1. 得るものが最も多いのがマーケティングだから
ソーシャルメディアにおける企業ブランドの存在感を高めることで最も得るものが多いのはマーケティンググループです。マーケティングがその良い面に着目するのに対し、IT部門は企業のインフラやデータがセキュリティ上の脅威にさらされる負の側面を見ます。またソーシャルメディアを一過性のものとみるグループもいるでしょう。マーケティンググループは、ソーシャルメディア対応を推進するという熱意を維持し、ITやHR、CSなどと協力することで、それぞれの部門の異なるニーズを考慮することができるようになり、ソーシャルメディアを有効活用できるようになります。

2. 最もダメージを受けるのがマーケティングだから 
マーケティングが背負っているもの、それは「ブランド」です。ブランドとしてのソーシャルでの存在感が大きくなれば、マーケティングはそのケアをする必要があり、社内の様々な部門が顧客に体験を提供したり、顧客と交流する際に参照する、ポリシーや規制の作成に関与する必要があります。それによってソーシャルチャネル、ひいてはそこを超えたところでのブランドを形成することができます。

3. ブランド力の測定はマーケティングの仕事だから
ブランド価値の測定は従来マーケティングの仕事であり、ソーシャルメディアのコミュニティ上でのそれについても同じです。ソーシャルメディアで起こっている、コミュニケーションのデータや傾向の多くは報告、分析の対象であり、それを業務に還元できるようにするのはマーケティングの仕事です。

4. マーケティングは他のすべての部門が発するメッセージに責任を負うから
企業メッセージやそのスタイル、トーンを決めるのはマーケティング。他の部門はきめられたメッセージを使って、オーディエンスと会話し、包括的なメッセージを自分たち用にカスタマイズします。マーケティング主導のソーシャルメディア戦略 -- ガイドライン、ポリシー、コミュニケーション上のルールが備わった -- は、信頼性があり、効果的で、まとまりのある、企業全体に適用されるものとなります。

5. コミュニケーションのリードをとるのはマーケティングが最も経験豊富だから
マーケティングは、ブランドを代表する人のコミュニケーションを、承認された的確な方法で教育する経験を有しており、組織の様々なソーシャルメディアの目的を支援するために必要なトレーニングを行うことにたけています。また、マーケティングは企業の他部門が必要とする独自の活動を様々な点からサポートするのに適しています。マーケティング中心のアプローチをとることで、組織間のシナジーを生み、アウトプットの重複による価値の希薄化を避け、リソースの二次利用が可能になります。 




一部、マーケティングというよりも企業広報の役割かな、と思えるものも含まれていますが、確かにマーケティングが組織全体に対して横断的に影響力を持つことは様々なメリットを生むと思います。

あと、上に書かれていることを逆の言い方をすると、「ここで述べられていることはマーケティングならやるべきだよね」ということなのだと思います。


ご参考












2010年8月11日水曜日

最もSex経験人数が多いのはiPhoneユーザー:Android、BlackbBerryとの比較



これは完全にネタですね(笑)

blog.okcupid.com というデートサイトの調査記事によると、スマートフォンユーザーの中でiPhoneユーザーが最もSexの経験人数が多い、ということが明らかになったそうです(スマートフォンユーザー9,785人のデータ)。

上のチャートは30歳の平均比較。男女を問わず、確かにiPhoneがリードしていますね。

年齢別でみるとこんな感じ。


  
是非ともスマートフォン選びのご参考に!?


ご参考





2010年8月10日火曜日

Twitter 利用の男女比較調査あれこれ:目立つ女性の積極活用と使い方の違い



最近不思議と目にするのが、女性と男性とでのソーシャルメディア利用の比較調査。

上のインフォグラフィックもその一つ。

TWITTER grader という分析ツールの提供もしているhubspot.com の調査によるもの(20万強の英語圏のユーザーが対象)。

Twitterにおける男女比較
女性の平均フォロアー数は1717人、男性は643人
女性の平均フォロー数は381人、男性は287人
女性は平均1542回ツイート、男性は698回
Twitter利用期間、男性は平均502日、女性は496日
男性は女性の10倍Twitterアカウントの本人認証をしている

男性の方が(仕事などで)早く使い始め、最終的には女性の方が積極的に使う、という様相が読み取れます。女性は男性よりも社交的/人との会話が好き、という傾向と一致している、と言ってよさそうな感じですね。

他にもこんなデータがありました。

comScore の調査「Webにおける女性:女性がどのようにインターネットを形成しているのか」によると、

典型的に男性がより早い段階で使いはじめるTwitter が新しいテクノロジーであるにも関わらず、女性の方がより多く使っている。15歳以上の女性で見ると、2010年4月で世界で7%のリーチがあるのに対し、男性の15歳以上では約6.5%

despite Twitter’s status as a new technology, which is typically tried earlier by men, on a global level, more women are using Twitter. Among all women age 15 and older, Twitter had a reach of about 7% in April 2010, compared to a reach of roughly 6.5% among men age 15 and older.


これを国別にみると、こんな感じ。 


シンガポールでは女性のリーチが男性に大きく水をあけています。日本でもやや女性が多いですね。

使い方の差は、というと、


男女の差が大きいところを見ると、

自分のツイートを投稿する:男性 38% 女性 29%
特ダネを見つける:男性 23% 女性 13%
と、男性は仕事目的での使用像が垣間見られるのに対し、

友人との会話:女性 18% 男性 16%
著名人のフォロー:女性 18% 男性 14%
特売情報を見つける:女性 16% 男性 12%

と、女性では双方向性や、生活を楽しむためのツールとしての利用スタイルが見られます。

他にも、

女性のSNSのリーチは75.8%で、69.7%の男性よりも高く、平均滞在時間も、女性5.5時間、男性3.9時間と高いという結果が出たそうです。 


んー、企業側としては、この会話の中に自然に入っていきたいところですね。


ご参考






















2010年8月9日月曜日

"Like"ボタンは情報配信のオプトインではない:受け手の視点に立った"Like 2.0 solution"


   
“Liking” something can have any number of meanings.

 

先日のエントリでご紹介した、Facebookの"Like"ボタンのマイナーアップデート。Facebook上でファンページを持っていない場合でも、ニュースのフィードが可能になる、というものです。
 
筆者もいくつかファンページを持っていないブロガーさんのエントリにLike をしていますが、今のところ情報がプッシュされてくる様子はありません。


「仕掛ける側」の視点で見ると、これはとても便利な感じがしますが、受け取る側、というか、Like した側にとっては時としてスパムを送られてくるのに等しい状況となりうるため、ちょっと迷惑な話。

Like は情報配信のオプトインではないですからね。

"Like 2.0 solution" を提唱しているエントリがあったのでご紹介。

色分け

・緑のLike ボタンに「購入」という言葉。ウェブサイトに購入できるリンクを送るよう指示する。
・黄色のLike ボタンに「情報」という言葉。ウェブサイトに情報を送るよう指示する。
・赤のLike ボタンに「停止」という言葉。ウェブサイトに何もしないように指示する。単に気に入ったということを伝えたかっただけだから。

慣れていない人にとってはややこしいかもしれませんが、シンプルで、現実的なアイディアかもしれませんね。

個人的には、Like は、上で言う赤のボタンの意味「単に気に入ったということを伝えたかっただけ」をデフォルト設定にしていただきたいところですね。

2010年8月5日木曜日

記者とPR担当の関係をかえるかもしれないソーシャルなプラットフォームが登場:取材者と情報源とのマッチングを行うNewsBasis



ソーシャルメディアの普及によって、記者とPR担当者の関係は変わるのでしょうか?

ちょうど10年くらい前、eメールが普及しだしたときに、登録記者へのリリース配信サービスが始まり、今はその発展系として、ニュースサイトへのリリース配信を行うネットPRに繋がっていると思います。

そしてソーシャルメディアの時代。

記事のネタを探す際にジャーナリストの89%がブログを、65%がFacebookやLinkedInのようなSNSを、52%がTwitterなどのマイクロブログを閲覧する。

というデータもあるほど、情報があふれかえるソーシャルメディアは、時としてネタの宝庫ともいえます。また、大手メディアが、影響力のある人のTwitterでの発言をニュースに取り上げることも珍しくなくなってきています。


ただ、いまだ電話や面会によるアプローチの力が大きいことには変わりないと思います。

それは直接的なコミュニケーションの説得力が強いということに加え、情報源の信頼性が担保されている、という側面があるからだと思います。

NewsBasis というアメリカのAPSサービスはそんな1.0 な記者とPR担当の関係性を少し先進的にしてくれるかもしれない、という記事が掲載されていました。

NewsBasis が提供するのは、情報を求める記者と、特定の情報を提供したいPR担当とのマッチングを可能にするプラットフォーム。さらにWeb上で記事の補足や見解を加えることもできます。

記者は特定の専門家や視点から質問を投稿したり、情報の検索をすることができる。記者は匿名で質問して競合を避けることもできる。質問への回答締め切り期限の設定や、回答を得られたら質問を取り下げることも可能。

企業や、PR会社そして学者は質問を検索し、関連する問い合わせがあった場合、メールで記者に情報を伝えることができる。

実際の画面での操作イメージを下の動画で見ることができます。

記者向けの説明動画


企業、PR代理店向けの説明動画


企業向けの動画を見ると分かるのですが、記事にコメントを付けることができるので、例えば「ここで書かれていることとは異なる側面もあります。例えば弊社の製品では・・・」というように、記者の文脈に沿った情報提供がダイレクトにできるのは、なかなか好感が持てる部分です。

「テクノロジーとデザインを通じて メディアリレーションを変えることは、両者にとってメリットがあるはずです。」(NewsBasisのCTO Siry氏)
 
"To transform media relations using technology and using design, it has to work for both sides,"said Mr. Siry, who built NewsBasis with Jacob Rothstein, its chief technology officer.

さてさて、このサービス、普及するのでしょうか?ポイントになりそうなことをいくつか列挙してみると、以下の点が気になるところ。

記者は基本的にオープンに取材しない:匿名での質問ができるとはいえ、手の内を明かすようなことは積極的にしたがらないと思われます。

署名記事の文化があるかどうか:記者個人の存在感を出すか出さないかの文化的な側面の影響は大きいと思います。もし日本で同様のサービスが展開される場合、署名記事が増えてきているので状況は変わり始めていますが、大手メディアにはあまりフィットしないかもしれません。

登録者の確保:当然といえば当然なのですが、登録されている記者の数、記者の所属するメディアの影響力がどの程度強いのか、などがプラットフォームとして魅力的になるかどうかのポイントだと思います。逆に記者側にとっては有益な情報が得られる場所と思えるほど情報源が確保されているかが重要です。

このサービスがうまく普及すれば、特にPR代理店と契約する予算の確保が難しい中小企業にとっては、大手メディアの記者と接する機会を持つことができるありがたいツールとなるでしょう。

一方、ソーシャルメディア上の情報は玉石混合で、情報の信頼性に欠けるものの、通常のルートでは得られない情報に遭遇する可能性があり、その魅力的な要素はこのプラットフォームには期待できないでしょう。

ツールは都合に合わせて使えばいいものなので、個人的にはこういう試みは大歓迎です。情報網/情報提供先を広げる、という意味でまずは利用してみたいなと思います(日本市場向けが出るなら)。


ご参考:

























2010年8月4日水曜日

FacebookのLikeボタンが大きなインパクトを生むマイナーアップデート:すべてのWebの情報がLikeを通じてフィード可能に

これは本当に凄いかも。

allfacebook.comによると、Facebookの"Like!ボタンに新機能が実装された模様。その機能は、Likeをした人へのコンテンツのフィードを可能にする、というもの。

例えばあなたがこの記事を "like" したとします。すると私はこの記事を "like" したすべての人にニュースフィードを送ることができるようになります。

For example, let’s say you “like” this article. I will be able to send a news feed story to all Facebook users who liked that page.

つまりこれまでなら、企業であればファンページを作りそこに登録(Like)をしてもらうことで情報のフィードができる、という仕組みでしたが、このLike ボタンのマイナー(ただしインパクト大)アップデートによって、ファンページを開設しないでも同じことができるようになる、ということのようです。(フィードを止めたいときはそのサイトに戻ってLikeを取り消すなどが必要なのかもしれません。)
 
さらに、

パブリッシャーは、機能追加でアップグレードされた分析機能を通じて、情報がどのように広がったのかを追うことが可能になります。

Additionally, publishers will be able to track how that information was spread through Facebook via the addition of upgraded analytics features. 

これは、 "Like" ボタンに追加が可能になる "ref" 機能を通じて、訪問者がFacebookのどこから来たかの情報を受け取ることができるようになるから、とのこと。
 
詳細がまだよくわかりませんが、Facebookは本当にWeb全体をどんどんソーシャルにしていきそうですね。

筆者の使っているこのPosterousの"Like"ボタンはどうなっているんだろう?








成功事例を中途半端にまねしてはダメ:大ヒットしたバイラル動画キャンペーンをコピーしたCiscoのCisco SPiceキャンペーン

 

ただ「成功事例」のまねをするのは良くないよ、ということを確認できる失敗(と言えるでしょう)事例が紹介されていました

Old Spiceの二匹目のドジョウを狙ったCiscoが、自社のルーターのプロモーションを行うために、実施したバイラル動画キャンペーン、その名も"Cisco SPice"。

そのキャンペーンの主人公となったのが、経理のテッド。Old Spiceのキャンペーンで最初のシーディングの際に、The Old Spice Manへの質問を受け付けたように、

Twittterでハッシュタグ  #CiscoSPice をつけてつぶやくか、こちらのブログ http://bit.ly/az8bUG にコメントを残してください。意見をもとに一日中動画を作って投稿していきます。

So, send us topics via twitter to #CiscoSPice or comment on our blog http://bit.ly/az8bUG as we’ll be creating and posting videos throughout the day on our blog based on your inputs

というスキームで実施を試みた模様。

実施部分のみ見ると、Old Spiceのキャンペーンに似ていなくもないですが、バイラルにヒットさせるには色々と足りなかったことが分かります。ここではエントリに書かれの分析と筆者の意見を交えながらその理由を列挙してみたいと思います。

1. ステージが準備されていなかった
Old Spiceのバイラル動画キャンペーンの場合、すでに数ヵ月前から、テレビCMやYou Tube上で有名になっていた。シスコの経理のテッドはそうではなかった。これは筆者が先日のエントリに書いた成功理由「インパクトのある、すでに人気のある人物の採用」の真逆であったと言えます。

2. 誘導先がなかった
上の理由と関連しますが、Old Spiceの場合、テレビCMで有名になった「その男」が登場することで、演じるキャラクター性や会話のトーンが程度定義され、必然的に商品のテレビCMを連想することに繋がる設計になっていたと思います。では、ルーターのバイラル動画キャンペーンに登場する「経理のテッド」は視聴者をどこに導こうとしていたのでしょうか?

3. Twitterキャンペーンが最適化されていなかった
これは致命的なミスといえそうですが、Old Spiceのキャンペーンでは、専用のアカウント@OldSpice が情報発信の起点となって使われていましたが、Ciscoの場合は動画の情報を発する専用アカウントがなかった模様。@CiscoSpice というアカウントが確保されていたようですが、プライベート設定の状態。

4. まねしきれていなかった
動画を見くらべていただけば分かりますが、バスタブにタオルを巻いて立ち、質問に答えていく、というスタイル以外は、コンテンツとして別物といってもいいでしょう。

このCiscoのキャンペーン、結果として作られた動画は検索で確認する限りでは全部で10強程度。その視聴数も数百から数千、合計してもざっと2万程度と何ともさみしい。

事例から成功の要因を学ぶことは重要ですが、中途半端にまねするだけではダメ、ということですね。 

Posted via email from Capote's Connected Communications - 続・広報の視点