2011年12月27日火曜日

最も読まれた記事Top10で振り返る2011年

2010年も残すところあとわずかとなりました。今年もこのブログで最も読まれた記事Top10で1年を振り返ってみたいと思います。ちなみにPosterousは分析機能があまり充実していないので、Google analyticsの記事別PV数をベースにしています。


【10位】


昨年書いたこのエントリが、今年のTop10に登場してきたということは日本でのFacebookの浸透を裏づけていると思います。Facebookでのプライバシーのあり方についてはヨーロッパでも問題になっているようで、今後もついて回る問題なのでしょうね。


【9位】

Our clients are redefining what's possible with technologies that change the way we work, play, shop, and share. Their messages are complex. Their audiences are sophisticated. And that's just the way we like it.

こちらも昨年書いたエントリ。ソーシャルメディアの普及に伴い、広告代理店やそのクリエイティブのあり方が、引き続き問われているということなのでしょうか。

【8位】


Twitter、Facebook、mixiなど複数のプラットフォームで企業公式アカウントを活用する企業が増えてきたためか、このエントリがランクイン。より実務レベルでの活用が昨年よりも広がったことが実感できます。


【7位】


無料電話サービスのニュース。最近ではスマートフォンアプリ経由の無料通話サービスの普及も進み、サービスが多様化してきていますね。


【6位】

この記事が6位??という感じですが、Google様の計測データなので間違いはないのでしょう。実際に検索キーワードをみると、「Twitter id」は上位でした。

【5位】

via flickr by Claus Rebler

こちらは海外で数多くの人が回覧していた、仮定をもとにしたエントリ。この記事に対して寄せられたコメントも「実感がある」というものが多数見受けられました。


【4位】
via flickr by liber
このエントリは東日本大震災時における@NHK_PRさんのとった有名な行動に触発されて書いたエントリです。ソーシャルメディアを運用する上では会社が定めるポリシーに準じる必要がありますが、時としてその優先順位は変わってもいいのではないか、思いました。


【3位】

このエントリも、これがランクイン、しかも3位なのか???と思ってしまうものですが、Facebookの普及に伴い、「友達リクエスト」ってどう対応すればいいの?という素朴な疑問をもとにこの記事に辿りついた方が多いのかもしれません。


【2位】

via wired.com
日本でもツイッターでの失言やそれによる炎上などのニュースが少なくない件数で取り上げられたと思いますが、この事例はその象徴ともいえるもの。ソーシャルメディアの担当者は「誰の立場を代表しているのか」の常に意識し、「コントロールしようとしないこと」という基本原則のもと発言をするべき、ということだと思います。


【1位】


震災直後、すこしでも明るい事を書きたいという思いで、政府の対応と「スポークスマンとしての枝野氏」を切り分けて書いたエントリです。はてブのトップページに掲載されため、多くのひとの目に触れるものとなりました。

ということで、2011年のエントリの振り返りをしてみました。

このブログをお読みいただいた皆様、ありがとうございました。
2012年が平和な一年となることを願ってやみません。




ご参考:

































2011年12月19日月曜日

Facebook以上の効果も生まれている注目の新サービスPinterest:特徴的な利用者属性とセルフプロモーションを嫌うポリシー




先日TechCrunchでも「一般および投資家から熱い注目を集めるPinterest、6月比2,000%のページビュー数を達成」として紹介されていた新サービス Pinterest。現在招待制をとっており、筆者もまだアカウント登録ができていない状態ではありますが、海外では最近その存在に言及する記事が増え始めているので、ちょっとご紹介。

簡単にいってしまうと、Pinterestは、画像に特化したブックマークサービスで、flickrとDelicious(日本なら「はてな」)が合わさったようなサービスです。関心のある画像を張りつけ(Pin)、それを張りなおすRepinやLike、コメントなどがつけられるもの。

人気のPin一覧のページをスクロールするだけでもその楽しさを体感できると思います。

さて、このPinterestですが、TechCrunchにも書かれていたように、

Pinterestのアーリーアダプターは、よくあるテック系の人々ではないのだ。投資家たちも同様の傾向を見ている。

というのがサービス利用者の特徴。

何かを検索して探すというよりも、興味のある画像を偶然発見する楽しさがポイントであるため、敷居が低く利用でき、ブックマーク元へのトラフィックも生み出しています。ちょうど自分の気になるコンテンツに偶然出会える人気サービスで、Facebookに匹敵する巨大なトラフィックソースとなっているStumbleUponにも似ていると思います(利用者にとってはどちらも時間泥棒となってしまいそうなサービスです)。

さて、利用者がテック系の人々ではない、という特徴に注目しているのは企業も同様で、既にReal Simpleや、EstyNordstromなどのライフスタイルブランドが公式アカウントを作成して、投稿(Pin)を行っています。

その効果は、というと、

リファラーという観点からみると、Printerestは巨大な流入元で、10月はFaebookからの流入を凌駕しました。それはエンゲージしているオーディエンスのパワーに訴えかけるものです。私たちはPrinterestをソーシャルメディア戦略上重要なものとして見ています。(Real Simpleマガジンのデジタル部門のGM、Shannon King氏 via adage.com

と、確かな手ごたえを感じている様子。

また、ファションブランドのLand's EndはCanvasブランドで、クリスマス商戦に合わせて、"The Holiday Pin it to Win it"というコンテストを開催中Facebookページの告知によると、

キャンペーン用のボード(Pinをするためのアルバムのようなもの)を作り、
Pinterest上のCanvas公式アカウントCanvas公式HPからお気に入りのアイテムをPinし、
ボードのリンクをメールで送る
すると、10人に1名250ドル分のCanvasのギフトカードがもらえる

という仕組みのようです。トラフィックの獲得だけではなく、プレゼントを絡めたキャンペーンを行うことで参加と、ユーザー経由の認知拡大を促す仕組みになっています。

ただし、このPintrestの利用における注意点をまとめた、Pin Etiquetteによると、

Pinterestはあなたのお気に入りをまとめ、共有するためのものです。もし自分が素晴らしいと思う写真やプロジェクトがあれば、Pinしていってください。ただし、Pinterestを、セルフプロモーション目的だけのツールとして使わないようにしてください。

と、注意事項が書かれています。確かに企業の押し売りマーケティングコンテンツばかりになってしまうと、楽しんでいたユーザーが離れて行ってしまうかもしれません。

冒頭でもふれたようにPintrestはまだ招待制をとっている状態ですが、来年には完全に公開され、注目サービスになっているかもしれません。その時セルフプロモーションを推奨しないこのエチケットが適切なレベルで守られてるとよいのですが。


















2011年12月15日木曜日

動画広告はテレビとの組み合わせでブランド想起が2倍になるというGoogleの調査と、バイラルする動画に関するinfographic




先月YouTubeのデザイン一新され、チャンネルやその更新がこれまで以上に見やすくなるという仕様の変更があったわけですが、ちょうどいいタイミングで「テレビとデジタルのミックスによって、ブランド想起が強まる」という調査結果が公開されていました。

調査はGoogleと調査会社Ispos社との共同調査の結果で、それによると、15秒30秒の6つの広告キャンペーンをテストしたところ、

YouTubeのプリロール広告とテレビ広告との両方を見た人はテレビ広告だけ見た人に比べブランド想起率が2倍となり、YouTube広告のみを見た人は、テレビ広告だけを見た人に比べてブランド想起率が1.5倍になった。

という結果になったそうです。自前の媒体をアピールするかのような調査ではありまますが、動画広告の投資に対する分かりやすい後ろ盾にはなりそうですね。

さて、上のinfographicですが、こちらはソーシャルメディアで共有されている動画(ソーシャル動画)の特徴を、動画制作を手がけるjungroupがまとめたもの。ユーザー経由で視聴された動画1300万件(2011/1/1〜2011/9/30)が対象で、Fortune500企業向けに制作された幅広い企業カテゴリーの動画が含まれています。その解説を抄訳にてご紹介。

ユーモアは大切:10の内4つがユーモラスな動画であった。ユーモラスな動画を見た人は、視聴後ブランドのFacebookページに3倍行く。
セレブリティは必ずしも役立たない:セレブを起用しているものは10の内1。セレブを起用した動画を見た後にブランドのFacebookページを訪問する人は、セレブを使っていない動画より12%少ない。
短い動画もしくは長い動画が有効:15秒以下の動画が最もCTRが高いが15秒以下の動画は全体の10%しかない。また、1分を超える動画も効果的で、16−1分の動画の170%近いCTRとなっている。1分を下回る長さだとエンゲージを生むだけのストーリーを伝えるには短いと考えられる。
女性の影響力拡大:2010年の調査では女性経由の動画の割合が57%だったのに対し、2011年では63%になった。
若い世代の視聴拡大:2011年の始めに比べ、12−17歳の視聴者が48%増加。
Facebookページへのトラフィック:ソーシャル動画のオプトインは、プリロール等に比べてエンゲージメントが3倍。ソーシャル動画の視聴後の40%がFacebookページへの誘導を行っている。
最後まで見られるソーシャル動画:30秒のプリロール動画で最後まで見られた平均が64%であるのに対し、ソーシャル動画は95%。

一般的な広告型のものと、ソーシャルに共有されるタイプ、2種類の動画に関する調査をまとめてご紹介しました。

スマートフォンの普及とあいまって、オンライン動画がマーケティングに果たす役割は、どのようなフォーマットであるにせよ今後も大きくなっていきそうですね。


ご参考









2011年12月12日月曜日

「今はソーシャルスタートアップのバブル期」:Forrester Research社CEOの考えるポストソーシャルに求められるサービスとは?




筆者もこのブログの中で紹介する機会の多い調査会社Forrester ResearchのCEO George Colony氏が、先週パリで開催されていたLeWebという会議で次のような発言をしたそうです

ソーシャルは時間と人とを使い果たしている

この発言の意味するところは、人々はこれ以上ソーシャルネットワーキングに使える時間はなく、SNS市場は飽和状態にある、ということです。

Forresterによると、各国のオンライン人口(成人)のSNS利用割合は、

アメリカ:86%
カナダ:88%
ポーランド:95%
中国の都市部:97%

という具合になっており、SNSに使用される時間は、

教会に行く
電話で会話をする
Eメール
普通郵便
運動

のどれよりも長く、買い物と育児よりわずかに少ないそうです。

まさしく「ソーシャルは時間と人とを使い果たしている」という現状を踏まえ、George Colony氏は来るべきポストソーシャルについて次のように話しました。

現在のような状況は長くは続かない。今はソーシャルスタートアップのバブル期。バブルが崩壊すれば、例えばFourSquareのような無意味なサービスの一部は一掃されるでしょう。多くの企業が生まれ、消えていった2000年のWebに似たポストソーシャルの時代に私たちは入ろうとしてます。次のソーシャルサービスはより効率的で、より時間節約をもたらすものになるでしょう。

ユーザー数が1500万に達したFourSquareも一蹴されてしまったわけですが、ソーシャルメディア/サービスの盛り上がりが見せるバブル的な状況に対して、同じように感じている方も多いのではないでしょうか?














2011年12月5日月曜日

Facebookで今年最もシェアされた記事の4つの共通点




2011年、Facebookで最もシェアされた記事上位40が、先月末に公開されていました。

1位になった記事は、The New York Timesによる、Satellite Photos of Japan, Before and After the Quake and Tsunamiという、東日本大震災の前後の比較をインタラクティブにできる衛星写真を用いた記事でした。この記事にはシェアボタンが一つも付いていないにも関わらず、です。

この40の記事に見られる特徴を4つにまとめたエントリがあったのでご紹介。

1.記事が実用的で、驚きがあり、強い主張を持っている。いわゆる重大ニュースや政治ものばかりではない。
2. ほとんどが短く、魅力的な見出しで、記事内容を良く伝えている。
 
3. 男性よりは女性を対象にしている記事が多い。40の内13が子どもや教育に関するもので、人間関係や動物、占いも健闘している。
4. 全ての記事がメジャーで、規模の大きなFacebookページを持つ報道機関からのものである。

たしかに、重大ニュースものばかりではない、女性に人気のある内容も多い、という点はFacebookでの時間の使われ方を考えると頷ける感じ。傾向としては夕方のニュース番組に少し似ているかもしれませんね。

ちなみに、メディアごとに順位をつけると、

Yahoo 13
CNN 10
NYTimes 7
Huffington Post 7
Washington Post 3
WSJ 1

という結果になりました。