2010年10月27日水曜日

小さな、だが偉大な(?)人類初の宇宙からのチェックイン



宇宙からの最初のツイートが発せられたのは、今年の1月22日でした。

そして今度はかのルイアームストロング船長ばりの、小さな、だが偉大な一歩(?)が先週踏み出されていました。

foursquareの公式ブログによると、

本日、第25次長期滞在クルーの、Douglas H. Wheelock 氏が、人類で初めて位置情報サービスを宇宙から利用しました。Doug は国際宇宙ステーションからチェックインし、新しいNASA エクスプローラーバッヂを解除しました。

Today, Expedition 25 Commander Douglas H. Wheelock became the first human to ever use a location-based service from space. Doug checked in from the International Space Station and unlocked the new NASA Explorer Badge.

そのバッヂが上の画像のもので、foursquareの方を見ると、

NASA エクスプローラー
あなたは時速17,500マイルで地球の220マイル上空に到達し、NASA エクスプローラーバッヂを解除しました!このバッヂを見せれば、宇宙飛行士アイスが1スクープもらえるよ。

NASA Explorer
You are now 220 miles above the Earth traveling at 17,500 mph and unlocked the NASA Explorer Badge! Show this badge and get a free scoop of astronaut ice cream.

とのメッセージが。

CNETの記事によると、これはNASAのfoursquareアカウントのプロモーションの一環で、NASAをフォローし、スミソニアン国立航空宇宙博物館やアメリカスペースキャンプ、ジェット推進研究所のような場所でチェックインすると、このバッヂが「地上のfoursquareユーザー」にも与えられるそうです。

なんだか楽しくなるキャンペーンですね。











2010年10月26日火曜日

握手の対価:ソーシャルメディアでの対話のROI



via flickr (by  Aidan Jones)
先ごろ開催されたWorld Business Forumで、グランズウェルの筆者として有名な、Charlene Li氏がソーシャルメディアのROIについて興味深い話をしたそうです

公演の途中、彼女は全聴講メンバーに隣の人と握手をするようにお願いしました。そして、彼女は彼らにその握手のROIを説明するよう求めました
これはさすが、ですね。

握手=社交的行為の象徴のようなものであり、ソーシャルメディアを企業が活用することの意味をわかりやすく例えています。

人と挨拶をすること
人と食事をすること
人と飲みにいくこと
人とゴルフをすること

こうしたことはすべて社交的な行為であり、ROIを出せ、というのは無理があるということは理解できるでしょう。

社交的に行動することで、突然よい話が関わり合いのある人から舞い込んでくるかもしれないし、何もないかもしれない。接待を通じて商談がまとまるかもしれないし、まとまらないかもしれない。
 
でも人付き合いを通じて蓄積されるものは確かにあります。

ソーシャルメディアは直接目に見える利益を生む場合もあり、ネットの世界でのできごとなので、どうしても計測し、数値化することが当たり前のような感覚になりがちですが、バナー広告やリスティングのようなものとは異なり、エクセルで管理できるようなものではありません。

では、どうすればいいのか。

ソリューションはいたってシンプル。ソーシャルメディアでやろうとしていることを比較するのをやめ、測定方法の比較をやめること。

その代わり、ネットワーキングのイベントへの参加についてどのように考えるか、ソーシャルメディアの価値について考え始めること。カスタマーサービスや、ロイヤルティの分野において、既存の顧客とどのように関わり合い、自社についてどう語り、何度もリピートしてもらうか。こうした活動に対するROIは大きいものです。もっとも細々と管理されたエクセルの表にはそぐわないでしょうが。

昨日参加したセミナーで人事部にソーシャルメディアを使わせてみればいい、という発言がありました。直接的な収益貢献をそもそも期待されない分野であれば、ROIを明確化しようという発想にはならないので、面白いなと思いました。

収益を生むかもしれないものへのROI、目標値は設定できても、それは評価の一部でしかないと思います。

 
 
ご参考









2010年10月25日月曜日

炎上の歴史が教えてくれること:学ぶ姿勢と変化することの大切さ


 via adage.com

この年表画像、2004年から2010年までの、いわゆるネットで「炎上」したブランドを取りまとめたものです。

こうした炎上事例をまとめたプレゼンテーションがスライドシェアで共有されていました。プレゼンの中身を部分的に抄訳しながら実際の動画も交えてご紹介。

2004年 Kryptonite
プレゼンはペンで開いてしまう、懐かしのクリプナイトのU字ロックの事例から始まっています。

ブログで話題になってからの対応が遅く、ニューヨークタイムズなどのメインストリームメディアで取り上げられ、炎上が拡大した事例です。結果、1500万ドル相当の製品をリコールすることに。  

2005年 Dell
こちらは、"Dell Hell"として有名なDellのカスタマーサポートに関する苦情を綴ったブログがきっかけで、数百ものブログがカスターマーサービスの苦情を書いた事例。顧客の声を無視することがリスキーなことだということをDellに知らしめました。  

2006年 Dell
こちらもDellのまさしく「炎上」している同社のノートPC。ブログGizmodoが最初に公開し話題に。結果4百万台のノートPCのバッテリをリコールすることに。
2006年 Coca-Cola
炎上とは少し趣旨が異なりますが、ダイエットコークにメントスを入れて噴水のような現象を起こす初期のYoutubeでのバイラル動画。


コカコーラはこれを嫌い、苦情を述べていましたが、後にソーシャルメディアを受容するように。「我々のブランドをコントロールするのは我々の顧客」が同社の信条となりました。

2006年 Starbucks
スターバックスが、エチオピア政府によるコーヒー豆の商標獲得を妨げ結果農民を苦しめているという問題を起こしていたころの動画。


1杯の高額なフラペチーノでスーダンの難民キャンプの子供を1週間食べさせることができる、と主張しています。こうしたビデオは、顧客とのふれあいをスターバックスが失っていたことを顕著に示しており、スターバックスはソーシャルメディアを重視するようになりました。

2007年 JetBlue
8時間空港で待機させられたJetBlueの乗客がその状況をブログに書いたもの。Jet Blueはオンラインで自社の評判が気づけられていることを知り、CEOが謝罪するYouTube動画を作成。



また最近の事例からは、このブログでも取り上げたことのある、Facebookで炎上を起こしたネスレや、石油流出で大きな社会問題となったBPの事例なども取り上げられています。

【ご参考】

おそらくこの歴史の振り返りでもっとも興味深いのは数字が教えてくれることでしょう。わずか6年の間で、Facebookは5億人ものメンバーを抱えるようになり、YouTubeでは、140億もの動画が日々見られ、Twitterは1億6千5百万ものユーザーが登録するようになりました。この成長に対し、37の大きな炎上、という数字はそれほど大きくないと思われます。このことから、企業がソーシャルメディアの会話に耳を傾け、学ぶことがうまくなり、ソーシャルメディアに真剣に取り組むようになったであろう、ということは明確にいえるでしょう。(adage.com)

スターバックス、ジェットブルー、コカコーラ、デル。この事例に取り上げられたこれらの企業は現在、ソーシャルメディアにおける取り組みが高く評価されている企業ばかりです。

重要なのは問題を起こしたその後の変化ということも、このプレゼンから学べるもうひとつのことだと思います。


こちらでプレゼンの全ページをご覧いただけます。 


Facebookでコメントする
ご参考

2010年10月20日水曜日

プライバシーとは自己責任:実名SNS利用の際に気をつけたいこと



FacebookのCEO、Mark Zuckerberg氏の伝記映画"The Social Network"が公開され、日本にもその反響が伝わってきた直後といってもいいでしょう、先週突如Facebook旋風が発生しました。これには「果たして偶然の一致なのだろうか」などと勘ぐってしまいたくなりましたが。

さて、日本のSNSとFacebookの両者を大きく隔てていることのひとつが実名と匿名の違い。「実名SNSは日本には不向き」という意見がある中、先日Facebook日本代表の児玉氏は、

あくまでFacebookは実名をベースにここまで成長してきました。そのなかで情報を共有することによって得られる喜び、感動、驚きこそが、最も皆さんに感じていただきたいことです。それはずっと変わりません。ですので、日本市場において、たとえば匿名性に変えるとか、実名でなくても登録していいようにFacebookを変えていくといった予定はありません。japan.cnet.com

と実名路線を変えないことを明言。

実名SNSの懸念点のひとつとなるプライバシーについて確かにね、と思えるエントリを読むことができました。

プライバシーとはコントロールであり、匿名とは違う

Seth Godinは、プライバシーについて気にかけることはない、と言っています
プライバシーのことを気にするのなら、クレジットカードは持っていないでしょう。カード会社はあなたが何にお金を使ったかを全て把握しています。また、電話も使わないでしょう、どこかであなたが話していることをスキャンしているからです。私たちが最も気をつけなければいけないのは、予期せぬサプライズです。」

私はクレジットカード会社やAmazon、Google、Facebookなどが私の情報を使うのは気にしない。そんな私が欲しいもの、わかりますか?それはコントロールです。

企業が私の情報をどのように使うかについてコントロールしたいし、私の投稿やオンライン上の誰かの写真を見られるのは友達だけと設定したときに、私の友達「だけ」が見られるようにしたい。


実際、Facebookを使っているときの不安要因はプライバシーのコントロールです。

筆者はFacebook上で公開する内容はプライベート、Twitterやブログはパブリックとわけるようにし、フレンド申請もあまり存じ上げない方の場合は承認していません。当然直接知らない方に申請することもありません。自分のプロフィールは「友達の友達まで公開」、それ以外は全て「友達まで公開」の設定にしています。

詳しくは書きませんが、Facebookでガチガチにプライベート設定したとしても、簡単にWeb上にコンテンツの一部を公開することが可能ですし、相次ぐサービスアップデートでプライバシーの設定を逐一見直す必要もあります。例えば先日導入された、Facebook Placesに連動するプライバシー設定もそのひとつです。


さらにいうと、ソーシャルメディアなどに出す情報のコントロールを完全にできるようになったとしても、事故や他人のコントロールはできず、意図を持ってその情報を使われてしまう可能性は十分にあります。

結局は自分が出す情報には自分で責任を取らなければならない、という当たり前の話になると思います。投稿されるプロファイルは蓄積され、変えることはできません。

あちらとこちら(SNSとリアル、SNS内のグループ別等)顔を使い分けるということも、あまり想定しない方がいいかな、と。(Facebookの新Groupsはそこをある程度解決してくれそうですが)

つい数日前にも「Facebookアプリがユーザーの個人情報送信」とWSJなどというニュースが話題になったばかりです(続報)。

少なくともFacebookの利用については、サービスの進化に伴うプライバシー設定の確認を都度行った方がいいと思います。 














2010年10月18日月曜日

Facebookのソーシャルゲームでのインゲームプロモーション:The Best Social Network Game Awardを受賞したSocial Cityの内側


ちょっと前のエントリ、Facebookを使う理由、そして"Like"ボタンを押す理由:ExactTarget社による調査 で、アメリカのインターネットユーザーがFacebookを使う理由の第4位が「ゲームを遊ぶ」ため、であることをご紹介しましたが、最近筆者が軽〜くはまっている、ソーシャルゲーム"Social City"も人気ゲームのひとつでしょう。

Social Cityは、Game Developers Choice Online AwardsのThe Best Social Network Game Awardを受賞しているゲーム。

ゲームの目的は街を繁栄させるというシンプルなもので、友達を招待してご近所さんが増えると街の面積を広げられる、ご近所さんを助けるとポイントがたまりゲームの進行を早められる、課金と連動したゲーム内通貨でしか買えないアイテムがある、レベル12を超えるとエリアが広がる、などのソーシャルゲームの定番要素が盛り込まれており、まずはこのレベル12を目指すことが初期のモチベーションとなる設計だと思います。

さて、このエントリではゲームの解説は割愛し、普通にこのゲームをプレイしていて遭遇したプロモーション要素についてちょっとご紹介します。(注:Facebookのソーシャルゲームをよくプレイしている人にとっては目新しい内容ではないかもしれません)

ゲーム間プロモーション
まず、このゲームのデベロッパーであるPlaydom社の別のゲームでレベル5になればSocial Cityで特別な建物を使えるようになる、という工夫がなされています。すでに楽しんでいるゲーム内での特典が得られるから他のゲームも、というのはシンプルながら的を得ていると思います
 
日本のケータイソーシャルゲームでもそうですが、はまりすぎると例えば怪盗ロワイヤル=>(エネルギー補給中に)戦国ロワイヤル=>(エネルギー補給中に)モンハン日記=>(エネルギー補給中に)100万人の信長の野望、というように半無限ループに陥るので注意が必要ですが。

ゲーム内広告
今ゲーム内広告で最もプッシュされているのが、このホンダオデッセイの広告。ここに表示されているリンク先の動画を見ると、販売店を街に設置できるようになります。 
 


また、街の工場で作るアイテムの中にあった、このCountdown to Zeroは、トレイラー映像への誘導がついたプレイスメントのようで、他のアイテムよりも生産コストが低く設定されているので、使われる頻度も高くなり記憶に残りそうです
 
Fanページ連動
Social CityのFanページでLike! をすると、新アイテムなどの更新情報が表示されるようになるのですが、例えばこんな風に追加アイテムの全景を紹介し、モチベーションの向上を促しています。

College Townのアイテムを集めて町の装飾を始めましたか?LordElaen がデザインしたこのすばらしい大学キャンパスを見てください!キャンパスは、運動競技施設や本屋、大学ラジオ局で完成します!

Have you collected the College Town items and started decorating your city? Check out this awesome college campus designed by LordElaen! This campus comes complete with athletic facilities, book store, and even a campus radio station!



と、ゲーム周辺のプロモーションを中心にご紹介してみました。








2010年10月12日火曜日

ブログ、Twitterの次はFacebook?:現時点ではB2B目的の参入価値が高いのでは?


日本企業でもFacebookを使い始めている企業が少しづつ増えてきました。
これまでもグローバル企業のToyota USAHonda、最近だとUNIQLOのように英語でFB内に公式ページを運営しているところはありました。

こうしたグローバル企業サイトとは違い、日本人のFBユーザーを対象に、日本語を言語として運営する企業が現れ始めました。今はこうした企業の公式Fanページはまだ少なく、昨年の今頃のtwitterのような状況にあると思います。

ただし、「とりあえずBlog、とりあえずTwitter、とりあえずFacebook」ということにならないよう、目的や戦略をきちんと整理したうえで参加したいところ。ブログや企業のHPと同じことをしてもあまり意味は無いでしょう。

これも1年ほど前に盛り上がった、そもそも何でtwitterやるんだっけ?という議論と共通すると思うので、昔のエントリを引用しながら、今もやもや考えていることを整理してみたいと思います。


1. Facebookは、あなたの会社のユーザー属性と合致していますか?
  日本のFacebookアクティブユーザー数はFacebookの広告作成ツールによると、1,515,880人(予想配信数:日本に住んでいる, 18歳以上という条件)で、男女比は半々くらい(女性:753,720人、男性:726,100人)。対象となる人が今どのくらい含まれているか。

2. Facebookで何がしたいですか?
  メディアのアカウントのようにニュース情報の発信か、ファンとの交流、CRM、あるいはCS、などなど。目的によって期待する効果も異なります。

3. 質と量でファンの期待に応えられますか?
  ブランドプロミスを守れるレベルのクオリティが提供できるか。一時的な使い捨てアカウントにしないだけのコンテンツの計画や長期的なコミットができるかどうか。

4. 担当者の人選
  Facebookの作法を理解し、パッションがあり、コミュニティ管理のできる(中の)人がいるかどうか。

5. 効果測定
  導入目的に対しての実績の評価をどのように行うか。




特に「Facebookで何がしたいか」という点については、企業の公式HP、ブログ、メルマガ、twitterがある上に、さらにFacebook、となるわけですから、きちんと整理しておきたいところ。できればtwitterとも異なる役割を負わせてみたいところ

今のところ、Facebookのアクティブユーザー像としては、留学経験がある人や外資系企業勤務の人、ネット関係者、マーケターなどが多いと思います。

その意味では、今はB2BのビジネスにFacebook参入価値が高い場合が多いと思われます。

まだまだいろんなことができるはずですが、使い方の整理ができていて「いいね!」と個人的に思うファンページをご紹介。 

マイネット・ジャパン:インターネットサービス企業の同社。社内イベントのような企業情報のアップデートが中心。ネット関係者に対して、B2B目的でFacebookを使っているといえますね。同じことは「広報ブログ」などでもできますが、例えば社外の人を招いてのイベントの写真などに、参加者のタグ付けをすれば、Facebookならではの特性をいかして関わりあい(Engagement)を深めることができます。
  
In the loopikedahayato.com大元さんのページ:よくあるメディア系アカウントと異なり、ブログエントリについてのディスカッションに作者自身がきちんと加わっている点がいいと思います。読者はソーシャルメディアやオンラインマーケティングに関心のある人が多いからこそ意味のあるアカウント。特に@IHayato さんは、ブログのコメント欄を閉鎖してこちらに誘導する徹底ぶり。Twitterよりディスカッションもしやすいですしね。

American Express Japan:FB内には、外資系企業でコーポレートカードとして使っている人も多いでしょうし、海外旅行に良く行く人(利用者)も多そうなので、濃いユーザーをターゲットできると思います。アメックス利用のtipsや、イベント情報が中心。設立年月日が、1850 (嘉永3年)なんてトリビアも楽しいですね。

筆者もFacebook上のアカウントを作ってみました。目的はブログについてのご意見やコメントを行う場として(↓のコメント欄をご利用いただいても結構です)。

また、Facebookはプライベート情報、Twitterやブログはパブリック情報、という使い方を心がけているので、直接存じ上げない方からのFacebookのフレンド申請を、この新しいアカウントの方でご対応させていただきたいという思いもあります。このあたりの話はまた別の機会で書いてみようと思います。













2010年10月6日水曜日

「大きなダイニングテーブルの上が好き」:こんな投稿をする女性がFacebook上に多数現れている理由


これはやられた!

と思っている男性も多いことでしょう。

今Facebook上で、多くの女性が何とも不思議な投稿を行っています(海外での話です)。
大きなダイニングテーブルの上が好き
キッチンカウンターが好き
椅子の上が好き
床の上が好き
ベッドの上が好き
これ、何の話をしているか分かりますか?

正解は、帰宅してハンドバッグをどこに置くか、という質問への答えなのです

10月は乳がんの早期発見や治療の大切さを訴える運動の強化月間。日本でもピンクリボン運動が行われています。この「どこにハンドバッグを置く?」は実は乳がん月間のアクションのひとつ、ということのようです

コメントには性的なイメージが示唆されているため、女性にとっては楽しいガールズトークになり、男性にとっては「何これ?」と興味を引く内容になります。

実際にYahoo! Answersにも質問が寄せられていて、例えばこんな風に回答されています。
これは乳がんに関係する投稿で、10月は乳がんの認知向上月間なのです。
 
Actually it is about breast cancer, October is breast cancer awareness month. 
元々はハンドバッグについてのバイラルメッセージが発端になっています。女子が自分の友人にステータスを「__の上が好き」と変えるようメッセージを送ったのです(ブラの色の投稿の時のように)。空欄にはハンドバッグを帰宅してすぐに置きたい場所を書きます。だから「キッチンテーブル、ベッド、ドレッサー、カウチ等々が好き」という投稿がされているのです。この投稿は性的なものとして読まれ、理解されることを意図しています。
 
It originally started out as viral message about handbags. Girls would send out a message to all their friends telling them to change their status to "I like it on the _____." (Same as the bra color post) The blank was to be filled in with the location you set your handbag down as soon as you got home. That is why originally you saw a lot of "I like it on the kitchen table, bed, dresser, couch, etc." The post is intended to be read and interpreted as sexual.
このコメントの中に登場する「ブラの時」というのは、女性が単純に好きなブラの色について「赤」「黒」「ヌード(これが色ならば)」のように投稿した過去のバイラル現象のことを指しています。

凄くシンプルですが、参加している女性が楽しみながらクチコミしているのが理解できますし、様々なキャンペーンに適用可能な要素が凝縮されていると思いました。

ちなみに、乳がんの検診ですが、欧米の検診受診率が70%以上であるのに対し、日本は20〜30%と受診率が低いのが現状のようです。 
 



ご参考: 









2010年10月5日火曜日

PR担当は仕事の幅を広く捉えてもいいのでは?:コラボや広告もPublic Relations



via flickr.com 
先週の夜、こんなツイートをしました。

PR担当です。広告使います。コラボします。ソーシャルメディア使います。記者さんともコンタクトします。

何でこんな発言をしたかというと、私のタイムラインに流れてくるPR関連のコメントを読んでいて、PR担当はもっといろんなことをしてもいいはずなんだけどなぁ、と思ったからです。

筆者は今所属する会社で、基本的に「PR担当」という職務を与えられています。ですが上記発言のとおり、一般的にPR担当が行うと思われる以上のことをさせていただいています。

ただし広告費などの予算は持っていないので、色々とレバレッジを利かせることで横断的な活動を実現しています

ということで、今日は筆者がしている仕事の一例をご紹介し、PR担当が仕掛けるコラボと広告の説明をしてみたいと思います。

筆者が勤務している会社は、デモグラでいうとF1層のユーザーが中心のコンテンツビジネスを行っています。通常のメディアリレーションの考え方だと、女性誌などの媒体を通じて情報を伝える、ということになりますが、例えばファッション誌でコンテンツを扱うページがあるでしょうか?

ありません。露出させる枠がないので、掲載されず、情報を届けることができない、となります。

そこで登場するのがコラボです。

女性誌の中には公式ホームページや有料の携帯サイトを運営しているところがあります。ここにアプローチをします。編集部ではなく、Web担当にコンタクトし、一部コンテンツの無料提供とバーターで、特設ページを作っていただき、「もっとほしい人はこちらへ」という具合にリンクアウトして自社サイトへトラフィックを誘導していただきます。

コンセプトとしては、伝統的なPRの「プレゼントパブリシティ」と同じです。違いは既存の枠にあわせるのではなく、自ら枠を生み出す、という点です。

パートナー側のサイト運営者としては、既存ユーザーの満足度向上や活性化、退会防止に役立てることができるので、双方にメリットがあります。

さらにこの仕組みの良い点は、編集と広告を巻き込むことができる点です。

サイト上でコラボを行い、通常では手に入らないコンテンツを提供できるということは、サイトへの新たな訪問者や会員獲得の機会となります。これで何が起こるかというと、サイト上のコンテンツコラボの告知を雑誌の編集ページで行い、さらには自社広告を出していただることになります。

そして、パートナーサイト上の訪問者数が増えれば、筆者の所属する会社のサイトへの訪問者数も自動的に増えることになります。

このケースは「メディアリレーションズ」の延長であり、コストも特別かからないのでPR担当が行っていることはごく自然であり、筆者としてはオンライン、オフラインでのメディア露出に加えて、自社サイトへのトラフィック創出を通じて直接的な収益への貢献もできる、ということになります。

これにソーシャルメディアを加えると、興味をもってくれている人に対して直接キャンペーンのお知らせをすることができるようになります。「無料」などのお得な情報であればそれがシェアされる確立も高まり、コラボページへのダイレクトなトラフィックとなります。とくに小さめのキャンペーン情報は、社内調整や配信コストのかかるプレスリリースは出せないので、このチャネルが活かされるのです。

ちなみに、自社メディアが無いパートナーと組む場合は、ポータルサイトやメールなどでの広告になることもあります。コラボ企画をしていることがわかるバナーやメール広告は通常よりもCTRが高くなり、ROIも高くなります

既存のメディアリレーションだけでは、枠がないと掲載されずターゲットに届かない。じゃぁどうしようか、ということから様々な方法でターゲットに情報をお届けしているのですが、根底にある考え方は共通しています。

「価値あるコンテンツと露出のバーター」です。この考え方はPR担当の方であれば説明不要でしょう。

PRはPublic Relationsの略です。そのことを口にするPR担当者は多くいますが、業務をメディアリレーションズだけに狭めているのはPR担当自身かもしれません。

既存の広告、PR、SPなどの壁は意識せず、多くの人と相思相愛になれる仕組みを作ったもの勝ちなわけで、枠は自分で設定すればいいのです。

事業内容や社風によって前提は異なると思いますが、広告を買う予算が無いなら持っている人に使ってもらえる流れを作ればよいのです。例えば、あるメディアで自社の製品・サービスの露出が決まっている場合、リスティング広告のキーワードにそれを事前に加えてもらう、ということだけでもいいかもしれません。

Start smallで、できるところから、パブリックとの接点を増やす工夫をしてみてはいかがでしょうか?

ということで筆者のブログもタイトルも変えてみました。


ご参考: