2010年4月5日月曜日

iPadはメディアの救世主ではない:iPad、NewsweekやTIMEなどの表紙を飾るも、売れているのは無料アプリ

やはりというか、当然というか、週末のiPad関連記事、非常に多かったですね。

多くのレビュー記事が出ている中、メディアも当然iPadに注目しており、Newsweekや、TIMEなどが表紙に大抜擢しているほどです。

TimeApr12 2010.jpg

さて、そんなiPadですが、メディア・パブにも、「iPadになびく新聞、雑誌、テレビ放送」と書かれているように伝統的メディアからの期待も多いと思われます。

ではいったいどんなアプリが人気なのか?

そのスナップショットがこちら。

左側が有料アプリのトップランキングで右が無料のランキング。

一目瞭然ですが、人気のメディア系コンテンツは全て「無料」です

もちろんフリーミアム的な観点もあるでしょうし、iPadでは広告もインタラクティブになるなど、新体験が生みだす変化には期待できると思いますが、メディアの救世主ではないと思います。

そんな趣旨のエントリがあったので抄訳にてご紹介。

iPad以前にも、「__はジャーナリスムを救えるか?」というような見出しは何度も見てきたし、そのような救世主がいると信じられている。

"Before the iPad came into our sights, there was already a series of headlines and desperate passages: will ______save journalism? There's this search for the savior, and the belief that there is one," Rosen said.

 
しかし問題はガジェットではなく、コンテンツなのです。詳しく言うなら、コンテンツをいかにブログやTwitter、FacebookやYouTubeに適応させていくかです。そう、伝統的メディアはコンテンツ、すなわち情報が豊富で、価値の高い、民主主義に不可欠なものをを生み出す存在です。しかし、彼らの多くは、より大きなニュースのエコシステムに適合することに失敗しています。そしてそのエコシステムはニュースを生み出す少数精鋭だけではなく、それを消費するオンラインのマスによって加速度的に増大しているのです。

But as we've noted before in this blog, it's not just about the gadget, it's about the content. Or, more specifically, how the content adapts and evolves in our blogging, tweeting, Facebooking, YouTubing times. Yes, the so-called legacy media companies (print, television, radio) create content -- informative, valuable content, many of it crucial to our democracy. But, for the most part, they fail to realize how their content fits in a larger news ecosystem, one that's being increasingly driven not just by the select few who create the news but the online masses who consume it.

インターネットは、コミュニケーションを通じて知識をシェアすることを無料にしました。情報シェアの限界原価はゼロなのです。ジャーナリストはどうすれば付加価値をつけられるかを問わねばなりません。

"The Internet provides the means for communities to share what they know. At no cost. The marginal cost of sharing information is zero," Jarvis said. "We as journalists then have to ask how we add value to that."

私たちは変革の時にいます。「メディア(media)」のなかの「私(me)」が絶え間なく、効率的にその力を誇示するエキサイティングな時代に。メディアの変革は、この現実を理解することにかかっています。美しく輝くiPadではなく。

We're living in a transition stage -- a very exciting time in which the "me" in "media" continually and more effectively flexes its muscles. The media's resurrection depends upon its understanding of that reality. Not on the shiny new iPad.

Posted via email from Capote's Connected Communications - 続・広報の視点

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