2013年4月14日日曜日

Vine活用のあれこれ


先週「Twitterに買収されてわずか半年, VineがApple App Storeの無料部門でトップに」なり、ブランドによる利用例も見られ始めているようなので、ちょっとまとめ。

以前のエントリでVineについて、PR的には
A brief product demonstration. (簡単な製品紹介)
A short statement by the CEO. (CEOからの短い声明)
などの使い方が想定されることを書きましたが、実際色々な使われ方がされています。

映画「ウルヴァリン」の予告編ならぬ「トゥイーザー」
映画のダイジェストを6秒にまとめたティーザーならぬ「tweaser」。テッククランチいわく「Vineの有効性をハリウッドが認めた瞬間である、ということもできよう。」とのこと。

政治での利用シーン
対立候補を攻撃するキャンペーンとしてのCMがVineに置き換わった形。「南カリフォルニアにとってColbert Buschと労組は雇用の減少を意味する」というメッセージとともに暗いイメージの人物画像をモノクロで表示しています。
日本ではネット選挙法が成立間近になっていますが、Vine活用議員も出てくるのでしょうかね。

ミュージシャンによる活用
Mashaleに沢山紹介されていますが、その中からいくつか。

ポールマッカートニーからのクイズ「この曲を当ててみよう」。チャーミングで楽しい使い方ですね。



Didoのホテルでのリハーサル風景。オフショット的な感じがファンには嬉しい使い方ですね。



ピーナツバターのプロモーション動画
4月2日はアメリカのソウルフードともいえる「ピーナツバター&ジェリー」の記念日。ということで、Peanut Butter & Co.がその記念日を活かしたVine動画を作成。通常の何十倍ものRTを獲得しています。

フォルクスワーゲンによるモーターショーでの活用
New York International Auto ShowでVineを活用したのがフォルクスワーゲン。Vineの一覧サイトを作成し、そこにフォルクスワーゲンの自動車に関するVine投稿を集めています。


このような動画が閲覧できますが、色々な角度から製品を見せられるのは便利ですね。

ニュースメディアによる利用
NBC放送のTwitterアカウントでは、記者がVineに映像を投稿し、そのRTをするというスタイルで活用しています。


「視聴者からの映像」的なRTもしているようです。


バイラル動画の短縮版を作ったり、簡単な動画コンテスト、製品サポート動画などなど、活用のバリエーションは沢山ありそうですね。

最後に面白系のVine動画を。ストップモーションはVineでは有効な手法と言えそうですね。

2013年4月8日月曜日

Facebook Homeが広告やアプリに及ぼす影響



先週発表されたFacebook Homeは、「Androidを Facebook 携帯に変えるホームアプリ&UX」ということで、ライバルともいえるGoogleが作り上げたモバイルプラットフォームをそのままFacebook仕様にしてしまおうという内容でした。

さて、Facebook Homeは今後どのような影響をもたらすのかについて、いくつかのメディアが取り上げていましたが、Adweekの記事を紹介。

Facebook Homeは広告データの観点から大きな機会である一方、ブランドやメディアのアプリにとっては悪影響をもたらすだろう、というのが記事の概要。
InstagramやCamera、MessengerなどのFacebookのアプリはAndroid携帯に組み込まれる。TwitterやGoogle Mapsなどのサードパーティアプリは、利用可能だが、アクセスまでに数回スワイプする必要があり、プレゼンスを失う事になる。
Facebook Homeのアプリロンチャーにショートカット登録をすればいい話ですが、Facebookが所有するアプリの優先度が高まり、他社のアプリを利用するのは煩雑になるのは確かでしょう。

では広告に関してはどうか。


グローバルベースでみれば、Androidは最もシェアが高いOSなわけで、Facebookのモバイル広告におけるFacebook Homeの役割にも期待がかかるところだと思います。

カバーフィードは、Facebookが提供しているニュースフィード広告に新しい機会を提供するかもしれない。 
それだけではなく、Facebook Homeはモバイル広告の究極の理想形になるかもしれない。 
携帯オペレーター以外追跡できない利用者の位置情報を常に把握できるようになり、新しいチャットヘッドや通知はロケーションベースの広告表示を可能にする機能を提供するでしょう(それは通信キャリアにはできない)。
もしFacebookが位置情報に合った広告メッセージをタイムリーに配信することができれば、それは彼らが長年追い求めてきたGoogle AdWordsに相当する「金のなる木」をFacebookにもたらすことになる。
Webの広告がモバイル、それもAndroidへのシフト続ける中、プライバシーの問題ははらみつつも、実現の可能性がありそうな話ではありますね。