最近日本でも現実味を帯びてきたものと目されている感のある「ソーシャルコマース」。
Facebookのようなソーシャルメディアプラットフォーム上から直接商品の購入ができるこの仕組み、Facebook上のソーシャルコマース(F-commerce)を始め、国内でも複数のソリューションが登場しています。
一方海外では、このF-commerceを導入したものの、閉店しているところが増えてきているとこのこと。
Gamestopは、自社のビデオゲームファンを自認する350万以上の顧客から収益をえるために、昨年4月にFacebookに始めたストアを、6ヶ月後静かに閉店させました。Gamestopだけではありません。過去一年間でGap、J.C.Penney、Nordstormなど、がFacebook上に売場を設けては、閉店させています。(via bloomberg.com)
ネットとの親和性が高そうなゲームもだめ、超有名な小売ですらだめ、ということなのでしょうか。さらに記事によると、GAPの傘下のBanana RepublicやOld NavyもF-commerceの売場を閉じたそうです。
調査会社Forrester ResearchのSucharita Mulpuru氏いわく、
Facebookは人々が買い物をする場所に変わる、という期待が大きかったものの、それは友人とバーでの時間を楽しんでいる人にものを売ろうとするようなものです。
とのこと。
Gamestopのマーケティング戦略部門のヴァイスプレジデンント、Ashley Sheetz氏は、F-commerceを辞めた理由を次のように語っています。
私たちは、Facebook上の売場から十分な収益をあげられたなったのそこを速やかに閉じました。私たちにとってFacebookは、顧客に特売情報を伝える場であり、ものを売る場所ではなかったのです。
オンラインでのコマースは既に非常に便利なものとなり、私たちの生活に浸透しています。それを(ただ単に)Facebook内に持ち込んでも効果はあまり見込めないし、使うならその場に適した使い方が必要、という側面もあるのでしょうね。