2012年12月17日月曜日

2013年のソーシャルメディア:インフォグラフィック




2013年のソーシャルメディアトレンドをまとめたインフォグラフィックが紹介されていました。

それ既にあたりまえでしょう、ということも含まれていますが、広範囲にわたってカバーされています。

1. ソーシャルメディアマーケティングはマーケティング手法としてインパクトを持つようになる
- ソーシャルメディアでブランドを形成することの重要性を企業が理解している
- Engagementが拡大し、企業はデータの活用を模索する
- 力を得た消費者によってEngagementがさらに進化する
- コンシューマーと企業とのソーシャルメディア上での交流がさらに増える
- ソーシャルメディアマーケティング戦略とシステムの必要性が鍵を握る

2. マーケティングの逆転現象
- 今や私たち全てがマーケター
- モノローグからダイアローグマーケティングへのシフト
- 代理店は新たなモデル構築を迫られる
- よりターゲットし、より的確に、より効率よく

3. ソーシャルの影響は"Like"の先のインセンティブによるマーケティングへ
- 消費者を動かすのは消費者
- マーケターは消費者によるマーケティングに報酬を提供する
- "Like"からインセンティブへ
-  マイクロターゲティングがインパクトを生む

4. マーケティングは部門ではなくなり、企業全体に影響をもたらす
- マーケティングはもはや部門ではない
- 生産性とコミュニケーションの最大化のためにソーシャル戦略は社内で活用される
- ソーシャルメディアマネージャーの役割が生まれる

5. ソーシャルな共有を促す値下げやプレゼントというブランディングコンテンツ
- ブランドはシェア可能なマーケティング戦略を構築する
- バイラルマーケティングから、シェアできるマーケティング戦略へ

6. ソーシャルメディアのビジネスインフラへの影響
- 転換的な変化: ソーシャルがビジネスインフラに影響する
- サイロ化したコミュニケーションシステムの変化
- 知識共有の文化が生まれる

7. ソーシャルチャネルの整理統合
- ソーシャルチャネルは整理され、新しいものが生まれる
- 上位5つのチャネルは残る:ブログ、Facebook、LinkedIn、Twitter、YouTube
- Facebook:GiftsがFacebookに変化をもたらす。有料広告は有料コンテンツに移行し、Facebookはソーシャルサーチの分野に参入する
- LinkedIn:人材採用から企業のブランディンド作りへ進化・成長
- Twitter:未来のニュースルーム
- YouTube:重要な検索ツールとして評価を高める
- Pinterest:ソーシャルショッピングを牽引
- ソーシャルゲーム:メインストリームとなり、クロスプラットフォーム化が始まる
- Google+:ターゲットリストへの共有は利用が高まる
- モニタリングツールや、ROI測定、分析ソリューションが改良される
- Googleがコンテンツヒエラルキーをサポートし、プレミアムリンクは重要なものとして残る

8. ARの活用 - データ上の可視化
- 潜在的な可能性
- 静的なページに命を吹き込む
- GoogleのARメガネ
- インタラクティブなインストラクション、トレーニング、フロントガラスのARナビゲーション

9. メディア出稿が、ディスプレイから有料・スポンサードコンテンツへ
- デジタルへのシフトの継続
- 広告におけるGoogleの優位性は変わらず
- ターゲット向け、個人向け
- ディスプレイ広告からスポンサードコンテンツへの移行

10. ソーシャルでの評判の管理と"Do Good"な(慈善)キャンペーン戦略
- 評判管理
- 企業はメッセージ戦略に注力

11. ソーシャルTVの夜明け - オンエア中に視聴者がコメントし共有する場
- 消費者とクライアントがコンテンツにエンゲージする
- テレビは、テレビとソーシャルビデオのハイブリッドになる

12. レコメンデーションによって加速するソーシャルコマース - デジタルウォレットの急成長
- オンラインコマースにおけるレコメンデーションは重要な原動力に
- NFCテクノロジー
- Google Walletとマイクロソフトのソーシャルプラットフォーム

13. SEOの変化 - トリックを仕込むことから良質なオンラインマーケティングへ
- 信頼性とターゲットオーディエンスのニーズ理解がエンゲージメントを生む
- クオリティの高いコンテンツとインフルエンサーとの交流からのブランド作り
- Googleは良質なマーケティングに報いる












来年もめまぐるしい変化の一年になりそうですが、個人的にはPinterestのようなサービスが日本でもオンラインショッピングに影響を及ぼせるかが、気になるところですかね。

ご参考:


2012年12月10日月曜日

Dellが自社のリソースを用いてソーシャルメディア支援サービス提供へ:クライアントと代理店との部分競合




ソーシャルメディアの普及によって、企業と顧客が直接繋がりやすくなり、その結果として、顧客や潜在顧客のインサイトやソーシャルメディアの運営ノウハウが事業会社に蓄積されやすくなっていますが、そのナレッジを活かして事業化を図ってる大企業があります。

AdAgeの記事によると、PCの巨人Dellが、自社のスタッフでソーシャルメディアサービスグループを立ち上げる、とのこと。

事業会社によるソーシャルメディア支援サービスとなると、これはインタラクティブ系の代理店や、PR/広告代理店、Salesforceのようなソリューションプロバイダーと競合する動きになります。

Dellのこの動きには、

法人向けPC業界の近年の傾向として、技術的な差異が小さくなったために、ブランドスイッチを起こしづらくなってきており、DellはPCのハードウェア販売事業者から、ビジネスサービスプロバイダーへとポジショニングをしようとしており、この動きは競合であるやHP、IBMと同じである。(Forrester Researchのプリンシパルアナリスト Peter O'Neill氏)

という背景があります。

Dellのソーシャルメディアサービスグループは、マーケティングとサービスグループから構成されるそうで、ターゲットとしているのは既存の法人顧客のようです。

Dellといえば、サポートセンターが"Dell Hell"と揶揄され、「炎上」している同社のノートPCの第一報をブログGizmodoが最初に公開し話題になったのは大昔の話で、顧客のアイディアを募り、形にする"Idea Storm"を運用し、Twitterアカウント@DellOutletを利用して約650万ドルを売り上げ(当時)、"Social Media Listening Command Center"で、一日に2万5千ものソーシャルメディア上での会話の傾聴を行う、ソーシャルメディアフレンドリーな企業の代表格ですが、こうしたDellに対して、

私たちがソーシャルメディア上で行っていることを見ている顧客からは、ソーシャルメディア上の取り組みを構築し、拡大させるためのサポートを求められていました。(DellのCMO Karen Quintos氏)

というように、法人顧客からの引き合いが常にあったようです。

実際、赤十字やキャタピラー、クラフトフーズなど10社の顧客企業に対して、ソーシャル傾聴と戦略のサービスをテストとして過去数年間提供してきており、今回その枠を広げることにしたそうです。

既存の法人顧客がターゲットで、傾聴と戦略サポートに限られているため、Dellの代理店であるWPPのチームDellは、直接的な競合ではないようですが、非常に面白い動きですね。

ご参考:












2012年12月3日月曜日

インバウンドマーケティングの提唱者、HubSpotの考えるLikeの価値の算出方法




FacebookやTwitterを活用したマーケティングのROIの算出は常に付きまとう課題。

インバウンドマーケティングの提唱者として有名なHubSpotのブログに、同社が開発したツールValueOfALike.comの紹介がされていました。

ValueOfALikeは下の数式によって算出されるもので、


それぞれの意味は以下の通り。

L (Total Likes): ソーシャルメディアアカウントに繋がっている人の数。フェイスブックならLike、ツイッターならフォロワー数となる。
UpM (Unlikes-per-Month): ソーシャルメディアアカウントを好きではなくなった人達の一ヶ月間の平均数。フェイスブックならUnlikeの数、ツイッターならフォロー解除数。
LpD (Links-per-Day): 一日に投稿するリンクの平均数。自社サイトに誘導するリンクをフェイスブックで何回投稿し、ツイッターで何回ツイートしたかの数。  
C (Average Clicks): ソーシャルメディアアカウントのに投稿した自社サイトへのリンクの平均クリック数。
CR (Conversion Rate): サイト訪問者が購買したり、見込み客になったりする平均転換率。サイト訪問者全体の平均値でもよいが、より正確に測定するには、ソーシャルメディアアカウントからのトラフィックのコンバージョンレートを使う方がよい。  
ACV (Average Conversion Value): それぞれのコンバージョンの平均価値。ここでは、CRを算出するのに用いた行動の価値を意味し、全体平均の売上価格や見込み獲得価値でもよいが、ソーシャルメディアアカウントからのトラフィックからのコンバージョン価値を使う方がより正確である。  




このツールを使うことで、例えば、Like一つあたり1ドルの価値、というような数値を出すことができます。

ツール自体は例えばLike数の上限が100万だったり、投稿の上限が10回になっていたりと万能ではないので、エクセルなどで計算式を組んだおく方が便利かも。

また、CRやACVなどまで出しておく必要もありますが、この機会にこうした数字を算出してみる、というのもいいかもしれないですね。

ご参考: