2012年4月23日月曜日

メディアで最も人気のソーシャルメディアはFacebookではなくTwitter、という調査データ



Instagramを10億で買収するなど、その動向に常に注目が集まっているFacebook。印象としてはメディアの扱いもFacebookが他のSNSを引き離している印象がありますが、実はそうではないようです。

メディア調査会社HighBeam社の調査によると、メディア露出が最も多いSNSはTwitterで、2位がFacebookとなっているそうです。

上の図は今年のQ1の露出結果のまとめと、2011年の比較ですが、

Twitter:2012年Q1が55.17%、2011年が約50%
Facebook:2012年Q1が41.18%、2011年が約45%

と、今年に入ってさらにTwitterが差を広げています。

注目株のPinterestも非常に低く、わずか0.23%の割合だそうです。

なぜこれだけTwitterがメディアで掲載されやすいのか、ですが、

Facebookがその全体規模において、Twitterの妨げとなっている一方で、Twitterは常にメインストリームメディアのお気に入りです。継続的に参加してくるセレブリティ、特ダネの情報源としてのTwitterの成長、そしてニュースの第一情報源である、ということが、1インチのコラム欄を巡る争いに効果的に働いています。

ということのようです。

日本でも似たような状況があることを考えると(例えば最近、民主党のツイッター自粛要請が大々的に報道されたこと等)、なるほどね、と思える結果ではあります。

ただ、今年はFacebookのIPOがあるので、この順位は年間を通して見た時に逆転しているかもしれませんね。












2012年4月18日水曜日

Pinterestで多くのRepinを獲得するためのヒントを示す調査データ




どうすればRepinされやすいのかを調べたデータ(n=11,000 pins)があったのでご紹介。Pinterestを本格的にマーケティング活用している日本企業はまだあまりないと思いますが、個人的に使っている方は参考にしてみては?

説明文は200文字程度が最もRepinされやすい。

recipe, chicken, bake, cakeなど、料理に関するPinがRepinされやすい。

最もPinされている言葉から、デザインやアートに関するテーマがPinされやすいという傾向が見られる。

コメントされやすいものよりも、LikeされやすいもののほうがRepinとの相関関係が高い。

Repinされている言葉やPinされている言葉を見ているだけで、このプラットフォームの傾向がなんとなくわかりますね。


2012年4月16日月曜日

ソーシャルメディアとSEOの今後のあり方:重要になる「表示視認性」




多くの人が理解しているように、ソーシャルメディアとSEOは繋がっています。

が、両者の関係が日々複雑化していることもあり、それがどのように繋がっているのかを整理しきれない、というのが実情だと思います。

そんなソーシャルとSEOの今後のあり方についてまとめているエントリがあったのでご紹介。

ソーシャルとSEOについて考える際にまず注目したいのが現在のGoogleの検索結果画面。

この検索結果画面に合わせて、伝統的なランキングの最適化と、検索結果画面での表示最適化の2通りにSEOを分けることができます。

上の図は検索結果画面を整理したものですが、この例を見ると分かるとおり、検索結果は様々なオプションが用意されており、Google+の登場によって個人に紐づいた情報の表示が増えています。

その結果として、いわゆる従来の検索ランキングの占める割合が低くなっていることが分かります。

こうした検索結果画面の変化を踏まえ、ソーシャルとSEOの戦略を考える際にポイントとなることが3つあるとされています。

1. (ツイート、いいね、Googleの+1など)ソーシャルなシェアはGoogleのランキングアルゴリズムに影響を及ぼしていますが、そのインパクトは正確に把握できません。
2. 一方、ソーシャルメディアのコンテンツや共有は検索結果画面の「表示視認性」において明確にインパクトを及ぼしています。Google+やブログのコンテンツは定期的にインデックスされ、検索結果画面の通常枠、パーソナライズ、時間別、ソーシャルなサブ枠に表示されます。

3. SEO戦略を考える際にユーザーの行動や好みは重要な要素となります。検索結果画面における「表示視認性」の重要性については、ユーザーがGoogleにログインしているかどうかに大きく左右されるため、ターゲット市場がログインしていない、活発に活動していないということであれば伝統的なSEOで十分と言えます。

確かに検索結果画面に露出される機会は多様化しており、それぞれの機会を最大限活用して、ランキングだけでなく「面をとる」ことができれば、より発見されやすくなりますね。

では、そうするために何が必要か、について10ステップが紹介されていましたので、抄訳にてご紹介。

1. Google+のボタンをブログや、最も共有されるページに設置。全ての人気があり、適切なソーシャルプラットフォームでの共有をできるだけ行いやすくする。

2. Google+の企業ページを作り、コンテンツをそこに共有する。

3. Google+にキーワードが最適化された、オリジナルのコンテンツを書く。

4. Google+での共有やオリジナルのコンテンツは、企業のGoogle+ページが多くのユーザーにサークルに入れられるかどうかによるため、Google+コミュニティーを作る努力は重要。

5. コンテンツに+1をするように促す。

6. ソーシャルなシェアがあなたのコンテンツへのリンクがされるなら、Facebookとtwitterでの積極的な活動は有益である。SEOの観点からはリンクは共有よりもより重要なソーシャルメディア指標である。

7. 企業概要のような、ソーシャルメディアで共有されにくいコンテンツは、伝統的な方法で最適化されるべきである。ソーシャルな共有を図っても意味がない。

8. 逆に、ブログの投稿のようにソーシャルに共有されやすいものはソーシャルメディアで積極的にプロモートされるべき。
9. あなたのターゲット市場が、ソーシャルメディアに非積極的か興味がなければ、ソーシャルメディアでのコンテンツ共有に力を注がずに、伝統的なリンクの獲得に注力すべきである。ターゲットがソーシャルメディアを積極活用し地得るなら、両方のバランスを取るのがよい。

10. 伝統的なランキングによる評価は単純すぎる。必要なことは「表示視認性」の測定方法である。

Google+で企業ページを開設しているところはまだあまり多く無いかもしれませんが、検索結果画面における「表示視認性」を最適化する、という目的でGoogle+を活用する、という考え方はありかもしれないですね。














2012年4月9日月曜日

非ビジュアル系企業でもPinterestは活用できる、ということを示している好事例:Pinterest向きとは言えない生理用品ブランドによるキャンペーンなど




急成長が続いているPinterestが人気SNSの第3位になった、という調査レポートがExperian Marketing Services社から発表されました(2012年3月のアメリカ国内の訪問者数で3位)。

私が最初にPinterestのことを取り上げたのはまだ日本ではその勢いがあまり伝えられなかった昨年12月でしたが、今年に入ってから急成長がさらに加速し、オバマ大統領まで開始したほど。まぁ、今年は選挙もあることですし、Pinterestのメインユーザーである女性に訴えかけるツールとしてはありなのでしょう。

そんなこともあり、最近見かけたPinterestの好事例を少しまとめてみたいと思います。

Pinterestは、ビジュアル性が重視されるため、フィットする業界とそうでない業界が必然的に生まれてしまいます。Pinterestに向いている業種の代表例はメディアでしょう。例えば下の画像はELLEのアカウントですが、「レッドカーペットファッション」「ELLEセレブリティズ」「ヘアスタイル」などなど、ボードの名前を列挙するだけで楽しそうですし、各画像は当然オンライン版のメディアへの流入もとになっています。

でも、今日詳しくご紹介したいのはPinterest向けとは言えな企業でも活用のヒントになりそうな事例

最初の事例は、自動車メーカープジョーのPeugeot Panamaのアカウントです。


車の画像をパズルのピースのように分解してPinする手法は他でもよく見ますが、秀逸なのがパズル化したPinをキャンペーンに活用している点。Peugeot Puzzle Contestは、

・@Peugeot Panama のアカウントをフォローし
・Peugeot Puzzle Contestという名前でボードを作り
・パズルが完成したことを伝えると先着5名が商品をもらえる

という仕組み。

足りないパズルのピースがどこにあるかというと、Peugeot PanamaのFacebookページ公式サイト他のサイトを利用しているのは良いポイントですね。

次にご紹介したいのは、イスラエルの生理用品メーカーKotexのケース。生理用品ブランドなので、当然女性がターゲットとなりPinterestに目を付けたわけですが、直接商品訴求をするのは、Pinterestにはふさわしくありません。そこで行ったのが"Women’s Inspiration Day"というキャンペーン。


紹介ビデオによると、

・影響力"のある Pinterestユーザー50名を選び
・彼女たちの好みの傾向を分析
・それに基づいて手作りのプレゼントを作り送った

という実施内容。

結果、制作した50のプレゼントボックスに対して、50名ほぼ全員が自身のPinterestで贈り物をPinし、それがFacebookや、Instagramにも波及。合計で694,853インプレッションを獲得したそうです。


ターゲットの中からインフルエンサーを探し、一人ひとりに合わせたアプローチをする、というとても基本に忠実で心のこもった、このキャンペーン自社製品をPinterestでは出しにくなぁ、という業界でもPinterestを通じて顧客と豊かな関係が作れる、といういい事例だと思います。

Kotexの事例は紹介ビデオを見ていも具体的な手法が今一つ分からなかったので色々調べてみました。以下自分用メモの詳細なので、興味のない方はスキップしてください。

<インフルエンサーへのアプローチ>
Get Inspiredというキャンペーンアカウント(キャッシュ)を作り


そこから直接コンタクトし、以下のメッセージを残す。

"Kotex loves the way you express yourself! Like our photo and we will show u the unique way we express ourselves… http://pinterest.com/pin/75..."

その様子がこちら(キャッシュ)。


<Repin>
指定されたURL(飛び先は削除済み)は、Get InspiredのPinで、これをRepinする。その後再度連絡をとって送り先等の個人情報取得をしたのでしょう。


<実際のプレゼント画像>












他の事例として、Pinterestを使って1から81の番号が振られた画像をRepinしてくれた人の中から毎週抽選でプレゼントがあたる宝くじ感覚なイギリスのbim Airlinesの施策はシンプルですが、応用しやすいでしょう。


また、女性の中では、Pinterestのレシピ画像にインスパイアされてPintrest partyなるものを開催する現象も起きているようで、



例えば食品メーカーなら自社の製品を使った楽しいレシピをPinしていけば、こうした現象をマーケティングに活用できそうです。

単に売りたい商品をダイレクトに訴求するのではなく、会話(この場合Repin)を生むようなコンテンツや、役に立つコンテンツを提供する、という他のソーシャルメディア原則は、Pinterestでも同じですね(同じというよりその傾向はより強いのでしょうね)。

2012年4月2日月曜日

Facebookが元Googleの社員と検索機能を本気で強化中、という噂:きっかけはマークの投稿写真




噂レベルではありますが、Facebookが検索機能の強化に本格的に乗り出すのでは、という話が出てきているそうです

そのきっかけとなったのが上の写真で、これはMark Zuckerberg氏のFacebookページに投稿されたもの。投稿されたのは2月2日で、Facebook設立8 周年の2日前、上場の申請をした日です。

さて、なぜ検索機能の強化が噂になっているかというと、写真に写っているMacbookの画面に出ているFacebookのUIの、上のほうにある検索バーが通常よりもかなり長いため

Facebookで使える検索機能といえば、友人やFacebookページを探すときが中心で、Bingとの連携はしているものの、それが使われていることはあまりないと思います。



噂レベルの話ではあるものの、IPOを控え、Facebookが自社のプラットフォームを盤石のものにするために、検索をより使い勝手の良いものにする、ということは色々と納得のいくところ。

現在20名強のGoogle出身者がFacebookで検索の改善に当たっている、という関係者の情報があります(IPO前につき名前は非公開)。彼らが言うには、Facebookのゴールは、ユーザーからの投稿や、ユーザーがlikeした記事や映像など多くのコンテンツからユーザーの取捨選択をしやすくすることである、とのこと。 (via businessweek.com)

Facebookの上場目論見書によれば、「いいね!」およびコメントが1日あたり27億回で、投稿される写真は1日あたり2億5千万と膨大な量におよび、Facebookで共有されたコンテンツをFacebook内の検索を通じて発見できるようになれば、それは非常に便利だと思いますし、Facebookから(Googleへと)離脱する理由が減ると思います。

また、ここで述べられているゴールは、昨年7月にマーク・ザッカーバーグ自身が述べた、「次の5年、Facebookにとって重要となる指標は、人々が得た価値の量、費やした時間、アプリの数、動かした経済などだ。」という発言とも合致しますね。

Facebookが検索を強化するもう一つの理由としては、広告による収益源の強化が挙げられます。

検索は、現状ではWebにおける最良のマネタイぜーションの方法であり、彼らはそれをやり残している。(Ask.comのCEO、Doug Leeds氏  via businessweek.com)

Facebookでは、通常の検索連動広告のように企業のFacebookの外のサイトを対象とすることもできるでしょうが、ここはやはり、16%しか届かないとされるFacebookページからのフィードを発見させるための仕組みとしてリーチジェネレーターとともに使うことになるのでしょうね。