先週Facebookが、Facebook & Social Journalismというノートを投稿しました。
中を読んでみると、
本日、新たに"Journalists on Facebook"というページを公開しました。それは情報源として、読者との交流の場として、記事の提供場所としてFacebookを利用する記者が増加していることに応えるためのものです。このページでは記者に対して、最新のFacebookの機能を活動に取り入れているベストプラクティスや、5億人以上ものFacebookのオーディエンスとのを交流の機会を提供します。
との記載がありました。
実際にJournalists on Facebookのページを見てみると、
Get StartedBest PracticesVideosArticles
などの項目があり、Facebook上で自分のページを開設する記者に対するガイダンスの役割を果たそうとしていることが分かります。
Facebookによれば、メディアサイトが"Like"ボタン等の統合を開始した2010年以来、
Facebookからのトラフィックは平均で300%以上増加している
とのことで、リファラーとしてのFacebookと、メディアサイトとの相性の良さがうかがわれます。また、ちょうどその時期(2010年4月)Facebookは"Facebook + Media"というページを開設しています。
一方で、ユーザー数やトラフィックではFacebookに及ばないもの、速報性、現地からの情報発信、リアルタイムの中継、情報の拡散力等の点からソーシャルジャーナリズムとしての地位を確かなものにしているのがTwitter。
Twitter自身が、「Twitterはソーシャルネットワークではなく、リアルタイムの情報ネットワーク」と定義しているように、ジャーナリズムに適したツールと言えます。
Journalists on Facebookの目的は、記者と読者との交流や関わりあいなどのFacebookならではの機会の提供を通じて、Facebookでニュースなどの情報に触れる時間を増加させるとともに、あわよくばTwitterが築き上げたソーシャルジャーナリズムのポジションを違った形で実現することを考えていることの表れなのかもしれません。
とはいえ、先日のエントリも書きましたが、ソーシャルネットワークでは面白いことや共感するものをシェアするものであり、Facebookはニュースなどの情報を得るための場所というよりも、ソーシャルゲームや写真、ビデオを知人と共有するための場所といえるので、そのアイディンティティやユーザーの認識を変えるのはそう簡単ではないでしょうし、無理に変えることのデメリットの方が大きいでしょう。
ちなみに、 Facebook Journalism Meetupのミートアップを開始して、Facebookページの使い方のワークショップなどをジャーナリスト向けに行うそうです。Facebookは、広告主向けに広告クリエイティブのべストプラクティスの共有も開始するようなので、B2B向けのこうした活動もしっかり行っているな、という印象を受けます。
日本の記者の皆さんも使ってみてはいかがでしょうか?
ご参考: