2010年9月8日水曜日

ソーシャルメディア時代の広報ツールとしてのinfographic



添付の画像は、マイクロソフトの面白い事実、というインフォグラフィックです。

マイクロソフト自身は、彼らのオリジナルのOSである、MS-DOSを作ってない。
マイクロソフトはもともと"Micro"-"soft"という名前だった。
ビルゲイツはマイクロソフトを興すためにハーバードを退学した。
Windowsは、もともと"Interface Manager"と呼ばれていた。
マイクロソフトの面接者はインタビューで変わった質問を受ける。例えば「マンホールはなぜ丸いのか?」というような。

とまぁ、確かに面白い事実が書かれています。こういうのを読むと、マイクロソフトの印象が少し変わりますよね。

ソーシャルメディアの発達とともに、このinfographicを目にする機会は非常に増えてきたと思います。何ヶ月か前に、ちらっとこんなツイート

最近"Infographic"を目にする機会が多い。情報過多だからかな。でもこれって、報道用素材としてよく作成するプレスキットと基本は同じで、ソーシャルメディア・キットとでも言っていいかもですね。

をしたことがありますが、infographicはソーシャルメディア時代の企業広報でスタンダードになりうるものだと思います。その理由をいくつか挙げてみると、

1. マスメディアからではなく、主にソーシャルメディアから情報収集をする人の割合が増えてきている。
2. わかりやすく図解を交えて伝える「池上解説」がいま非常にもてはやされているように、情報を整理して理解するのが簡単ではない。
3. 同時に、多くの企業の事業内容は複雑化(一方でコンペティターで一方で協業など)していて、一言では説明できない。
4. 数字や歴史など、主に広報部門で取りまとめている「事実」情報をベースに構成されている。
5. オンライン上の情報発信者は、自分のブログなどに張るだけで済み、同時に情報量も豊かなコンテンツを求めている。

といったところになると思います。

こうしたツール自体はPRの世界では昔から使われていたもので、例えばテレビ番組でそのままフリップとして使われてもいいようにデザインされています。今、日本で最も有名な「インフォグラフィック」は、農林水産省の食事バランスガイドでしょう。

ただ、ひとつだけinfographicについての疑問があります。世にあるinfographicの多くは、他社が作っている例がほとんどで、事業会社自身が積極的に作っているということはあまり無いようです。これはなぜでしょう??謎です。

ちょうど今朝見た、「一枚で分かる!ツイッターのほぼすべて」も分かりやすくまとまっていましたが、作成はブログヘラルドによるものです。

でもまぁ、もし自分が今代理店の立場なら間違いなく提案して、先行者利得を積み上げていくと思います

例えば「戦略PR」で調査を実施するならその結果を同時にinfographic化して配布する、複数の事業展開をしている企業なら複数のテーマを使いながらシリーズ化してみる、ホームページにある「社史」をinfographic化する、などなど。

社内の調整さえできれば、結構始めやすい取り組みだと思んですけどね。



ご参考: